A's編
新たな胎動
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かさずヴィータは誘導弾を放つも、無理な姿勢から放たれたそれは十分な威力もないがそのまま当たればある程度のダメージがある攻撃だった。
しかし・・・・。
「っな!?」
その攻撃は、突如ユーノから溢れた魔力の本流によって進路を強制的に逸らされた。
「グルルルルルルル・・・・・・・・・・・!!」
帽子が落ちたユーノの顔を見てヴィータは驚愕していた。
顔の半分は人間のものではない体毛に覆われ、頭の上にはフェレットの耳、口には肉食動物特有の牙が生えていたのだ。
「変異型強化魔法!?なんて危険なものを・・・」
ヴィータの言葉は最後まで続くことはなかった。
一瞬で姿を見失うほどの加速をしたユーノはヴィータの懐に飛び込み、蹴りで吹き飛ばされたのだ。
「がっ!!」
しかし、ヴィータもすぐに平静を取り戻し、ビルを蹴ってユーノに向かっていく。
(アイツの負担を考えると長期戦はまずい!!一気に決める!!)
そして、ヴィータは最後のカートリッジをロードし、ユーノに突撃するが・・・・・。
それは叶わなかった。
なぜなら・・・・・。
ユーノが急に伏せた瞬間、ユーノの背後から襲ってきた狙撃に撃ち抜かれたからである。
「はあ、はあ、はあ、はあ・・・・・・・・キッツ!!」
狙撃主である龍一はユーノの地点から約4キロ程離れたビルの屋上にいた。
血壊の反動で髪の毛はほのかに赤くなっており、心臓の鼓動が周囲に鳴り響いている。
実戦では初めての4キロ狙撃。
『壁抜け』で結界内に侵入した龍一は直接向かうよりも狙撃の方が早く戦力的にも有効と考え飛穿・二式で狙撃したのだ。
彼の礼装は魔力を込めれば飛距離が伸び、最大で4キロ狙撃も可能にする代物だが、あくまで4キロ先に届くだけであり、命中させるのは難しい。
そこで彼が使用したのは、転生特典でも父の友人たちから教わった魔法とも違う、今は亡き母の遺した魔法であった。
彼の母は古い占星術師の家系の出身で代々占術を得意としていた。
占術といっても魔法業界で一般的に言われる占術はタロット占いや星占いなどの抽象的なものとはまた別ものである。
その正体は、言ってしまえば五感で感知したことから高度な演算処理を行い、近未来を予測する『シュミレーション魔法』なのだ。
機動隊に所属していた母はその魔法を戦闘向けにアレンジし、一つの魔法を編み出した。
それが弾道予測魔法である。
これは銃口の向きや反動によるブレ、風向き、重力、跳躍による軌道変更などと言った要素を即座に分析し、弾丸の軌道を瞬時に予測する魔法である。
この魔法は狙撃の時に大変重宝される。
龍一の飛穿にはこの魔法の術式が格納さ
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