初日
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また同じ音が鳴り響く。
「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」
どちらかというと張飛じゃ、と思ったが控える。俺だって殴られたくないし。
「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」
「ああ、山田先生。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」
いきなり大物登場かよ。道理であんな音出せるわけだ。
「諸君、私が織斑千冬だ。君たち新人を1年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。出来ない者には出来るまで指導してやる。逆らってもいいが私の言うことは聞け、いいな?」
流石は世界最強の1人、言うことが違う、とすなおに感心する。
その宣言のすぐ後、黄色い声援が響く。
「キャーーーーー千冬様、本物の千冬様よ!」
本物でなければなんだ?クローンか?もしくは整形手術をした誰かか?
「ずっとファンでした」
「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです、北九州から!」
近いなオイ。クラスの半分は外国人だぞ。
「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです」
「私、お姉様のためなら死ねます」
ここまできたら変態だな。
「毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か?私のクラスにだけ馬鹿者を集中させてるのか?」
いや、どんなクラス編制でも同じだと思うぞ。あんたほどの有名人なら。
「きゃああああっ!お姉様!もっと叱って!罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾をして〜!!」
こいつらMか…。
「で、挨拶もまともにできんのか、お前は」
「いや、千冬姉、俺は…」
そして鳴り響く破裂音
「織斑先生と呼べ」
「はい、織斑先生…」
「え…織斑くんってあの千冬様の弟…?」
「それじゃあ、世界で唯一男でISを扱えるっていうのも…」
「いいなぁ、代わって欲しいなあ」
それは関係ないと思うがな。
数人の自己紹介が終わり俺の番がくる。
「黒鉄和也です。ここに入学する前は父の会社でテストパイロットをしていました。世間一般でいう御曹司ですが、そんなことは気にせず一生徒として付き合ってくれれば嬉しいです」
とりあえず無難な自己紹介をする。まぁ、織斑よりはマシだろう。
周りから拍手と黄色い声援が贈られる。第一印象は良好といったところか。
その後、自己紹介は全30人終わり、SHRは終了した。
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