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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第二章 彼と彼女の事情
第十三話 恨みと破壊と大革命 上
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るわ。背水の陣と心得なさい!!」
「「応!」」
勢いづく者たちと戸惑う者たちに二分される。
「どうしてなんですか代表!!」
「そうですよ、なんだって……」
縋りよるやつらに、小山は何も答えずにいたが、やがて、あいつがぼそりと呟いたのがきこえた。
「……うるさいわ…」
背筋の凍るような低い声で、物事を何も考えたくないと云った疲れた表情の小山の召喚獣が、言い募ってくるやつの一人の召喚獣に近づいて、その手に持っている鉄扇を振りかざした。
『日本史  Cクラス  小山友香  325点  Cクラス  茂原樹  18点』
「逃げたり、逆らったりするなら……容赦はしないわ。」
軽くその手に持つ鉄扇を味方に叩き込んだ小山の行動に、味方であるBC連合の奴らも、敵である俺たちFの奴らもアイツの行動に目が釘付けになる。
その目が恐怖に染まっていくBC連合の面子、そして敵同士のいざこざに居唖然と成る味方に、監督している先生方まで凍り付く。
「小山代表……どうして……」
「二度も言わせないで!」
ヒステリックに叫ぶ小山は完全に理性を失っているように見えた。
まるで先ほどまでの冷静さは、この狂気じみた姿を隠すための仮面だったかのようにも思える。
「野郎ども!参謀の作戦を失敗させるな!」
「「了解!」」
「舘本は隙を見つけて参謀にこの状態を伝えろ!あいつも今は作戦行動真っ最中だからな!」
「合点!」
さすがに俺たちのクラスは割り切るのが早いな、まだBC側の一部は動揺しているというのにな。
小山よ、お前に一体何があったと言うんだ。
そんな士気の低い部隊を無理に戦わせても俺は討ち取れないとは思うが


ようやくお前がマジだと言うことを確信して、恐怖で支配されるようになった部隊にはここを守備している奴らもおまけにして壊滅させられるだろうよ、バカ野郎!


___13:15 新校舎屋上___
「………」
「土屋よ、お前は何をしているんだ?」
「………仲間からの指示を待っている。」
「ほぉー」
その頃新校舎の上には師弟関係にある二人の男が、何に使うのかさえ不明な機械の前に座っていた。
片や体育の教師の大島、片やFの土屋。
大島は教え子の土屋が大人の理解を超えるほどに電子機器に強いというのを何度も目の当たりにしているため、このよく分からない機械もおそらく自分の理解の範疇から遠く離れたものなのだろうと考えていた。
この大島という人間、自分に理解できないもの、興味のないものに対してはとことん無関心である。
しかし、自分の愛弟子がすることの一部ぐらいは分かってやりたいと考えている。
だから、こんな何時から行動を始めるのかよく分からない任務の監督役も快諾したのだった。
「………(コクコク)」
片方の耳に付けていたイアホンを通して
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