第二章 彼と彼女の事情
第十三話 恨みと破壊と大革命 上
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周辺の敵さんにもスコールを散々降らせてから、再び他に比べて密集しているところを集中的にねらう。
「支援感謝する!!」
下から浅賀の怒鳴り声が上がってくる、味方がいればそれだけ時間は稼げるのだから簡単に戦死判定は出してもらってほしくない。
「ここにいるのは千早だけじゃない、ウチらも居るってこと忘れてるんじゃないでしょうねぇ!!」
島田さんの召喚獣が階段の右側の方で太刀回りを見せているのは、今回の編成でも吉井と一緒に成れなかった腹いせなのか、それとも吉井へのお仕置きが十分に出来ていないことへの欲求不満なのか。
(ってどっちにしろ吉井が原因に思えるんですが)
少し前にもう少しで敵もろとも補習室送りにされそうになった恨みも当然あるだろうし、うん。
「中ってぇ!」
クロスボウを装備している召喚獣が僕を階下から狙いを定めて撃ち込んできたが、その矢を避けるつもりなど毛頭ない。
「やった、中った!」
ちらりと言葉が発せられた方を見ると、操縦者である女生徒は無邪気にはしゃいでいらっしゃった。
そんな風にガッツポーズを作る暇があるのでしたら第二射を始めなければ成りませんよ、さもなければ
『数学 Fクラス 妃宮千早 523点 VS Cクラス 市川早紀 DEAD』
せめぎ合いになったなら、こちらの方が格段に強いのだから。
点数が削られるのは悪手である、さっさと排除するに限る。
周りの敵を一掃しながら、撃ち込んできた相手の召喚獣の頭部に二三発ぶち込み、即刻御退場願う。
攻め込む側は残り四人に、こちらは浅賀が倒されたため残存は僕と館本と階下の二人。
その四人は何と銃弾の雨をかいくぐって、時には味方を犠牲にして台場の影に潜み、僕が油断したところで討ち取ろうと考えたのだろう。
そしてその作戦は台場の下の二人を欺くことができたという点と、その発想において称賛に値すると考えるよ。
「やつを討ち取るのは今だ!」
「「「応!」」」
彼らに気がついたのはその叫び声のお陰でもあったが、一つ下の層に隠れている館本から討ち漏らし4人という報告を聞いていたため、僕は無防備ではないし、奇襲にさえなっていない。
武器は……槍、金属バット、ハンマー、短刀の近距離武器四種盛りですか。
「千早さん!!」」
「「覚悟!」」
「『烈火』」
忘れていませんか、僕の召喚獣は近距離でも強いんですよ?
『加賀谷 寛 DEAD 新野 すみれ DEAD 黒崎トオル 18点 野口一心54点』
以上に得点が高かった二人を最初に撃破し、残った二人に照準を合わせる。
『数学 Fクラス 妃宮千早 409点 VS Cクラス 黒崎トオル DEAD 野口一心 DEAD』
腕輪の効果を使うために消費した点数分と、槍が腕に触れた時に負った傷のせいで
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