第二章 彼と彼女の事情
第十三話 恨みと破壊と大革命 上
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、撃ち方始めます。」
『数学 Fクラス妃宮千早 590点』
宣言とともに相手が動き出す前から撃ち始めたのだが、やはり僕ら五人を相手に15人という圧倒的な人海戦術を前にしては、なかなか思い通りには戦果はあがらない。
装備である機関銃の連射速度、威力はともに点数にある程度比例しているようだ。
前回のDクラス戦ではこの得点の1/4で一秒間に5発だったのが、今では一秒間に10発という、本物の設計上限ぎりぎりの能力を撃ち始めから発揮しているM60機関銃。
威力はやはり自分の得点の一割から二割の間であるようだが、それは敵への弾丸の中りどころによって変わるようだ。
相手の得点幅は150〜250程度、つまり平均的に敵さんを補習室で大人しくしていただくためには、大体四発、多くて五発は掠めさせなければ成らない。単純計算で掃討完了までに八秒程度だが、幾ら密集しているといっても弾丸は外れるときには外れるのだから10秒と少しぐらい必要だろう。
階段をいち早く上り始めた、やる気あるBクラス諸兵士から順番に戦場の讃歌を聞かせてやる。あっと言う間に戦死をしたのは階段というエリアに固執するBの代表のせいなのだから僕を恨んでくれるな。
銃口を左右に動かしながら、踊り場に近づいてくる敵を追い払う。今回は完全に敵を撃ち抜くのがミッション、ついでに味方を誤射しないというのもエクトラミッション的な扱いで存在はしそうだ。
『Bクラス 数学 小野 明 DEAD 入江 真美 DEAD 金田一 香 44点 田中 玲 DEAD 加賀谷 寛 89点…………… Cクラス 新野 すみれ 217点 黒崎トオル 18点 野口一心 73点 遠山 平太 DEAD 榎田 克彦 62点…………』
BC連合の半分に戦死判定を渡すまでに六秒、現在階段にとりついているのはおおよそ8名。
味方は一人が戦死、残り台場の足下の浅賀と島田さん、そして僕の隣で弓を乱射している館本だけだ。
「館本君、台場の中層に移動お願いします」
「はいよっと!」
実は台場から遠距離武器で攻撃できるのは一番上の敵側からも見えている上層部分と、台場に上ってからようやく気がつく中層部分の二カ所ある。
敵から見える召喚獣はこれで二匹だけになる、もし矢が飛んで来たとしても僕からの銃弾のプレゼントばかりに気を配っている彼らにとって、低威力の矢などは二の次に回されるだろう。
とは言え、矢など撃たせる気はない、どのあたりが一番敵が密集しているか、誰か台場に潜り込んでは来ていないかなど、サポートに専念してもらうつもりでいる。
「司令!一人浅賀の所に抜けて行きやがった!」
「了解です。」
一瞬だけ密集地域への攻撃から浅賀への火力支援へと切り替え、そのついでに
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