赤龍帝な日々
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「おい、これは何の冗談だよ」
面影すら無い程に破壊し尽くされた街と、弄ばれたかの様な死体の山が広がっていた。オレはすぐに街に駆けつけて生存者を捜す。大声を上げ、瓦礫を吹き飛ばし、必死に捜した。そして、ようやくの事で8歳位の死にかけの子供を見つけた。
「おい、何があった!!」
「……あっ、なな…….はね、てんし」
「おい、しっかりしろ、死ぬな!!」
目の前でその子供は死んでしまった。聞き出せたのは七枚羽の天使。だが、それだけ聞ければ十分だ。
「仇はとってやる。安心して眠れ」
本来の龍の姿で街の上空からブレスを吐いて、全てを土に帰す。そして全力で飛翔する。目指すは天使と悪魔の最前線だ。
前方に天使と悪魔の軍勢が見えてきた。同時に今の今までオレの固有能力を使ってまで抑えていた魔力を全て解放し、咆哮をあげる。
「GUOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」
戦場の注目がオレに集り、それらを無視して中央に降り立つ。
「貴様らに宣言する。七枚羽の天使、奴はオレに喧嘩を売った。よってオレは天使がオレに喧嘩を売ったと判断し、ここに殲滅を宣言する!!」
宣言と同時に天使が固まっている場所に威力を捨て、広範囲に放射するブレスを吐き、倍化の力で強化を施す。一瞬にして勝敗は決した。9割の天使が一撃の下に消滅したのだから。
「今生き延びている天使は戻って上に報告しろ!!貴様らはこのオレに喧嘩を売ったのだと理解しろ!!貴様らはその為だけに生かされたのだ!!行け!!」
逃げ帰っていく天使を睨み続け、最後の一人が見えなくなるまで視線を外さない。それが終われば今度は悪魔達と対峙する。
「この軍の責任者は誰だ?」
視線が一箇所に集る。そこにいたのは一人の少女だった。
「えっ?私?隊長は、負傷してる?他に上級士官は、戦死してるの?嘘!?」
「混乱している所悪いが、お前が今の所の責任者と認識して良いんだな?」
「ええっと、一応そうなります?セラフォルー・シトリーです。お名前の方をお尋ねしても?」
「オレか?ふむ、かなり以前になるがこう呼ばれていたな。赤龍帝」
その言葉に驚いている悪魔達にもう一度告げる。
「オレは赤龍帝、赤龍帝ドライグだ!!」
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