第拾壱話『偽りの恋人』
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無視してユウとジャレてんじゃねえよ。残るはテメーだけだ……覚悟はできてんだろうな!」
「く……っ」
愛の迫力に一瞬怯む。そして、お互い無言で睨み合う。
「……チッ、早々に前に出たら威厳を欠くから控えてきたが……しょうがねぇ。」
すごい迫力の愛に対して全く引けをとらない迫力をだす恋。
「来なさい喧嘩狼……この、湘南最強チーム江ノ死魔総長『血まみれの恋奈』が相手をしてやらァ!」
「ハン!行くぞ!」
「来いやァ!」
同時に踏む込みぶつかり合う。
◇◇◇◇◇
「ぐは……」
「弱っ!!」
場転してわずか3秒……たった3秒で、恋は地面でぴくぴくしていた(血まみれで)
いやまあ、こうなることは分かってたけどね……うん。
「こいつとヤると手が汚れて嫌だわ」
一方的に叩き伏せた拳についた血を拭う。まさに、瞬殺だ。
「あれ、でも『血まみれの恋奈』なんじゃないのか?」
「血まみれじゃん」
「ああ、自分の血でって事ね」
もともと、腕力がある方じゃ無いのは知っていたが……ここまでとは。
「けどさ、少しやり過ぎなんじゃないのか?これは…」
いまだぴくぴくしている恋を指さす。
「ああ。そいつなら大丈夫。そろそろだから」
「そろそろ?」
「うう……いってぇ……いや、痛くない!!」
勢いよく立ち上がる。
「あ、復活した」
「コイツどんだけボロボロでも3分で生き返るインスタント体質なんだ」
便利な身体してんな、コイツ。
「まだまだ。さーかかってこいや辻堂」
「えー、今手ェ拭いたばかりなのに。……あ、そうだ昨日覚えた必殺技でも試してみるか」
「ひ、必殺?」
なにか、面白いことでも浮かんだのかニヤリと笑う愛。そして必殺というフレーズに対して、ビビって少し後ろに下がる恋……ん?でも、昨日覚えたって……もしかして。
「いくぜユウ!」
「ああっ!」
愛のかけ声と同時に俺たちはお互い手をとり、書けだした。
「へ?……あれ!?ちょっ、待てや辻堂ォーーーー!!」
追いかけてくる恋。しかし、いくらインスタント体質とはいえダメージが抜けるわけでは無いのでさすがに追いつくのは無理だ。
◇◇◇◇◇
その後、俺たちはいろんな所に隠れていた江ノ死魔の伏兵達をまくために商店街の複雑さを活かして色んな所に隠れたり走り回ったりして突破した。
そんなわけで、落ち着いた時にはもう日が落ちだしていた。
「はーっ
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