第拾壱話『偽りの恋人』
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や、実際、かなり恥ずかしいのだと思う。
だって、俺もそうだから。ポーカーフェイスを気取ってはいるが今にも顔から火が出そうなくらい恥ずい…。
「いやー、まさか敵対している恋が俺たちの仲を助けてくれるとは思わなかったぞ。サンキューな」
「ちょっと待てぇい!」
礼を言う俺に待ったをかける恋。
「誰がテメェらなんぞに協力するか!3会はブラフっつっただろ!」
「じゃあ3会は邪魔してくれないのか?」
「とーぜんだ」
「「((バカだコイツ))」」
っと思いながら、よしっと心の中でガッツポーズをする……てか今、リョウコさんと思ったことがシンクロしたような気がした。
「3会には手を出さない…………なるほど。ようやく分かった」
――ドゴォオオオオンッッ!
「んぎゃー!」
愛の拳が恋に当たった。まあ、ギリギリかわしたみたいで致命傷は免れたみたいだけど。
「愛。もう遅いとは思うけど暴力はやめような」
「ホントにもう遅ェよ。ここまでアタシをおちょくったんだ、ブッコロされて当然だろ」
ボキボキと拳を鳴らす。ああ、駄目だ。完璧にキレてらっしゃる。
「クソッ!いきなり元気になりやがって、アンタたち!まずはユウを捕まえろ!!」
「「「了解!!」」」
連中が一斉に俺めがけて襲いかかってくるが……
チュゴォーーーーン!
愛によって昼の星へと変わった。南無…。
「次は?」
「あああ忘れてたこいつ強いんだ。リョウーーー!」
「……」
愛の前に立ちはだかるリョウコさん。
「総災天か……決着をつけるにゃいい機会だ」
「喧嘩狼……直接対決は避けたかったが仕方ない」
「あ、ちょっと待った」
「どうしたユウ?」
「いや、ちょっとリョウコさんに用事が―――」
「用事を思い出した」
「あれ?」
そそくさとその場を後にしたリョウコさん、ソレを見て疑問の声を上げる愛。
「ヒャッハー任せて恋奈様!この稲村チェーンの再来と言われた鎖使い。チェーンウィップのハナの力見せてやるシ!」
ブンブンブンブンブンブンッ!
リョウコさんと入れ替わりでハナが間に割って入ってきて鎖を振り回すが――
ごちーん!
「きゅう〜」
自分の頭に当たって気絶した。
「くっそー!どいつもこいつも!」
「お前んとこ、全員不良に向いて無いんじゃないのか?」
「うるさーい!アンタに言われたくない!!」
俺に噛みついてくる恋。本当の事言っただけなのに…。
「おい、恋奈。アタシを
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