神刀ー神威ー
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かるって」
シィはそう言うとユーリの方を見て、やってくださいなと伝える。
ユーリは居合の構えをとると一気に刀を鞘から抜き放つ。目にも留まらぬ速さで抜刀された刀は虚空に光のアークを描き、再び鞘へと納刀される。その光景を目の当たりにしたリズは目を大きく見開き、口をパクパクとさせ驚いている。
「な、何……これ……」
「抜刀術……ヒースの【神聖剣】と同じユニークスキルだと思う。」
ユニークスキルは修得方法不明、かつ一人しか修得していないスキルをさす単語で現在確認されているユニークスキルホルダーは攻略組トップギルド【血盟騎士団】の団長、ヒースクリフのみだ。
そして、ユーリのユニークスキル【抜刀術】は、速さとリーチに長けている分、外すと技後硬直が長く、さらにモーションの始動が全て納刀状態からなので発動の際は簡単にバレてしまう。しかし、間合いに入ってしまえば神速の太刀筋から逃れるのはほぼ困難であり、防いだとしても強烈なノックバックを強いられ二撃を入れられてしまう。それほどまでにユニークスキルは桁違いの強さを持っているのだ。
「なるほどね、あんたがめちゃくちゃ強いのに納得だわ。まさか二人目のユニークスキルホルダーだったとはね。けど、それと刀があんなに激しく損傷してるのとは関係なくない?」
「それがな威力が高過ぎて、並大抵の武器だとヒットの際の衝撃に耐えられないんだよ。紅椿でも耐えれて10回くらいが限度だな。」
「そーそー。二人でクエに行ってる時に刀がポッキリ逝った時はびっくりしたよ〜」
「さいですか……。」
シィの過去談を聞き、肩を竦める。
「あ……後この事は誰に言うなよ」
釘を刺されたウゲッと悪戯を担任に見つかった子供みたいな顔をする。
「わ、わかったわよ…………。その代わり、毎回武器のメンテに来なさいよね!」
「りょーかい。じゃ、また今度な」
「おやすみ〜」
別れを告げ、帰路につく頃にはすでに月が上り暗くなっていた。
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