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仮想空間の歌う少年
8行進曲ーtempo rubato (テンポを自由に加減して)
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僕は即答出来なかった。

「なんかうんさ臭い話ね…。」
「絶対罠ですよ!」

みんながそんな相談をする中。僕は少し…現実世界にいるあの患者の事を考えて。

「…でも助けたいよな…。
…助けられるんだから。あの子と違って。」
「え?」

キリトが僕の呟きに反応したので僕は慌てて話を戻す。

「いや、何でもないよ。…それより…。」
「おい…キリの字よう…。」

クラインも頼み込み。そうするとキリトはしかたないといいながら。

「あーもー。解ったって。まだ100%罠って決まったわけじゃないんだし。」

するとクラインはニヤリと笑い美女に威勢良く宣言する。

「さっすが!話が分かるぜ!
おっしゃ、引き受けたぜ姉さん!一緒にスリュムのヤローをぶちのめそうぜ!」
「ありがとうございます!剣士様!」

そうやって美女さんはクラインの左腕にむぎゅっとしがみついた。そうするとクラインの顔が緩んでいた。
キリトがNPCの加入の承諾をする中。僕はクラインを見て。

「いいな…。」
「なんか言った?」
「いえ、なんでもありませんよ。」

シノンが僕の呟きに反応して聞き返してくるので慌てて頭を振りながら否定する。
すると…。

「そんなに拗ねない。
…はい。」
「!」

僕の左腕にむぎゅっとシノンがしがみついてきた。

「し、シノン!」
「どうしたの?して欲しかったんじゃないの?」
「…う、うん…。」

…あの…その。左腕の感触が天国なんですが…。顔が熱い。
シノンはそんな僕の反応を見ると。

「ばか。」
「うわっ!」

いきなりデコピンをされた。

「全く…。スノー!容姿だけで女の子に近づいたらダメだからね!」
「大丈夫だよ!本当に好きなのはシノンだけだし。」
「…ならいいけど。」

もじもじしながら下を向くシノンの頭を優しく撫でる。
そんな2人を遠巻きで見る方々がいた。

「はあ…これだからスノーは…。」
「もうスノーさん幸せ感が顔に出てますよ?」
「もうスノーの顔がアスナさんと話してるお兄ちゃんソックリ…。」
「俺…なんか悲しくなってきた。」

そんな感想を口々言いながら、リズ、シリカ、リーファ、そしてもう美女が離れてしまったクラインはため息をついた。

「みんな聞いてくれ!」

そうするとキリトがパン!と手を叩き。

「ダンジョンの構造からしてあの階段を降りたらラスボスの部屋だ。今までのボスより更に強いだろうけど、あとは小細工抜きでぶつかるしかない。」

僕達はキリトの言葉にこくりと頷く。

「ラストバトル、前回でぶっ飛ばそうぜ!」
「おー!」

このクエスト開始以来の気合にキリトの頭上のユイや、シリカの肩にいるピナ、さ
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