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ソードアート・オンライン 少年と贖罪の剣
第四話:第71層攻略作戦
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だ。

「それが何を意味してんのか。それは戦ってみねえと分からねぇ…途轍もない一撃を放って来るのかもしれねえし、有り得ねえモーションをするかもしんねぇ」

攻略組のプレイヤー達が、レンの気迫に呑まれて話に聞き入っていた。
彼の挙げた例を想像して、全員の顔に焦りが浮かぶ。
士気を上げねばならない時に、なぜ脅しているのかとアスナはレンを見た、その時。

「だが」

レンが口を開いた。煌々と燃える紅い瞳が自身の前に立つ数十名の戦友を睥睨する。

「臆するな、躊躇うな」

彼の言葉に重みが増し、

「出し惜しみは悪だ」

彼の手に力が篭る。

「答えろ、お前らが戦う理由はなんだ」

問い掛けられたのは、今更の疑問。答える声はすぐ様。

『生きて帰る為!』

「お前らが戦う敵はどいつだ」

『この世界!』

「ならば!」

合唱する数十名のプレイヤー以上の大声を上げ、レンは右手に握った十字架の剣を振り上げた。

「戦え!」

『オオ!』

「抗え!」

『オオッ!』

「生き抜け!」

『オオオッ!』

振り上げた剣を迷宮区へ向け、今、希望の剣士は復活の咆哮を上げる。

「行くぞォッ!」

『ウオオオオッ!!』



† †



SAOというゲーム世界でも、気力は重要である。いや、SAOというデスゲームだからこそ、気力程重要なものはない。
集中力しかり、胆力しかり、この世界では気持ちが折れてしまえば後はモンスターに嬲られるのみである。
だが逆に、かつてない程に集中し、また最も命懸けの状況だったならば。そう、レンによってその戦意を焚き付けられた攻略組プレイヤーならば、どうなるか。
答えは簡単だった。

「オオオッ!!」

レンの放った水平四連撃ソードスキル、『ホリゾンタル・スクエア』が竜型フロアボスであるフェルゲニシュ・シャドウムーンの頭部に命中し、残る一本の角を圧し折ると同時、そのHPバーも残り一本まで削り取った。

攻略戦はこれまでにない程、順調に進んでいた。死者はなし、途中でリターンクリスタルを使って脱出を図る者もいない。戦う前に防御主体の作戦にしたのが功を奏したのだろう。
しかしこの攻略組の快進撃に何よりも大きな影響を与えているのは、疑う余地もなくアスナやキリト、そしてレンの存在である。
攻略組なら知らぬ者はいない程の美貌と強さを兼ね備えた閃光の異名をとる『アスナ』。
攻略組トップアタッカーで、漆黒のビーターや黒の剣士と呼ばれる『キリト』。
そして、今作戦の指揮官にして希望の剣士と謳われる『レン』。

レンを全体のリーダーとして、キリト、アスナ、エギル、クライン、そしてディアベルを各パーティのリーダーとするチ
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