四話:多忙な日々です
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かつて兄さんが自分の世界を壊してでも俺を愛してくれたようにな。
「にゃっ!?もう、お姉さんに面と向かって愛すなんて言うなんて悪い子にゃ♪」
「はあ!?」
俺の腕に抱き着きつきながら頬をツンツンとつついてくる黒歌……
いや!?俺は別に黒歌に対していったわけじゃないんだけど!!?
あれ?でも家族に対してだから黒歌も愛すってことになるのか?
でもそれは家族愛って意味合いだしなあ……
ということは、やっぱり黒歌が俺をからかいたいだけか!!?
「からかうのはやめてくれよな……」
「えー、お姉さん嬉しかったんだけどにゃあ♪」
今度は俺の背中に回ってからかうような口調でそう言ってくる黒歌。
はあ……俺は本当に人にいじられるタイプなんだな……と言うか反抗できないしな。
まあ、気にしても仕方がないか。
「じゃ、私は散歩に行ってくるにゃ。」
突如、俺から離れてそんなことを言いだす黒歌。
可笑しいな?今日は俺をいじるのが少なめなような気が……あれ?
俺もしかしていじられるのが習慣化してきていて
いじられないと落ち着かなくなっているのか!!?
「じゃあ、夕飯までには戻ってくるにゃ。」
「あ、ああ、分かった。」
それだけ言い残して黒歌は猫の姿になり窓から颯爽と飛び降りていく……。
そう言えば買い出しに行っておかないとな、トマトが少なくなってきたしな。
Side黒歌
ああ……不味いにゃ顔が火照ってるにゃ。さっきルドガーに言われた言葉を思い出す。
『その罪も含めて丸ごと愛して見せるさ。』
もう……いきなりあんなこと言われたら照れちゃうにゃ。
まあルドガーはそう言う意味で言ったんじゃないんだろうけど。
照れている顔を見られるのが恥ずかしかったから顔を見せないように抱き着いたりして
顔を隠したりしてたけど普段は意識しないのに急に抱き着いてることも意識しちゃって
結局恥ずかしくなったから適当な理由をつけて出てきちゃったにゃ。
にゃー……年下をからかうつもりが逆にこっちがこんな気分になるなんて……不覚にゃ。
それにしても何であんなことを聞いちゃたんだろうな?
どうして見ず知らずの私を当たり前のように受け入れてくれているのか?
私の過去を聞かずに家に来ることを許してくれるのか
ずっと知りたかったのも事実だけどね……普通にルドガーが嫌がるようなら
私も訪ねるのはやめるんだけどにゃ。
でも、何も言わずにただ受け入れてくれるからその優しさに甘えちゃうのも事実。
一回このままだとルドガーに迷惑をかけると思って訪ねるのを控えめにしたんだけど
そうしたらルドガーに訪ねてこないと不安になるなんて言われたのにゃ。
その時は心配し過ぎと呆れてみせたけど内心は結構嬉し
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