バレットドライヴ
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
本選が始まってから30分、俺は森林エリアにて移動中だった。
ここまで敵に遭遇しないとなると興ざめしてくる。
『もうすぐ二回目のサテライト・スキャンか・・・』
俺は受信端末を取りだし、位置情報を更新する。現在の数は21、俺の一番近いところでは現在地から約580mのところで移動中とおぼしき《ダイン》とそれを追随する《ペイルライダー》、シノンが言っていた知らない人物の内の一人だ。
『様子だけでも見に行くか・・・』
俺は二人の後を追い俺は森林エリアから山岳エリアを結ぶ鉄橋へと向かった。先回りに成功し、茂みに身を潜める。先に現れたのはダイン、鉄橋の向こう岸で伏射姿勢を取る。それから数分後、ペイルライダーがゆっくりと出現した。細身の長身、青白い迷彩スーツに身を包み、シールド付きのヘルメットで顔を隠している。
武装はショットガンのみでゆらりゆらりと脱力した感じがするが、決して無駄な力が入っていない。
『あいつ、強いな・・・』
直後ペイルライダーは予想だにしない行動で回避をする。橋のワイヤーを飛び付く形で回避したのだ。縦横という二次元的な回避ではなく、全てを利用した三次元的回避を軽々とやってのけるペイルライダーを狙うのは困難だった。
『これはダインには相当愛称が悪いな・・・。あっ・・・』
ペイルライダーはダインを目と鼻の先ので引き金を三度引き、HPが0になったダインには【Dead】の立体文字列が出現した。
『はたして奴が死銃なのか否か、もしそうなら・・・、ここから狙撃しても軽く避け・・・ッ!』
俺が戦いを見届けてその場から揃うとしたその時、ペイルライダーは突然何者かの狙撃によって倒れた。昨日キリトから聞いたシノンの狙撃か?と思ったが、それだとおかしい。シノンが持つ銃は《PGM・ウルティマラティオ・へカートU》、後で調べたが車両や建築物の壁を貫くだけの威力がある。
いくらサイレンサーで減音したのしても腕の一本振っとんでもおかしくないはず・・・。じゃあ、誰が・・・?
「ッ!まさかッ・・・!!」
俺は鉄橋の柱の影から現れたプレイヤーを見た。ボロボロのマントに機械的な仮面、サイレンサー付きのスナイパーライフルを担いだその男は間違いなく死銃だった。
『いつからあそこに・・・、いや、今はそんな場合じゃない!!』
死銃はハンドガンを取りだし、十字を切る動作に入る、その時だった。突如聞こえた銃声、そして死銃はその銃声とほぼ同時に後方に一歩かわした。
『あそこにいるのは、まさかシノンか?だが、隙はできた!!』
俺はその隙を逃さず行動に移った。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「あ、あいつ、最初から気付い
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ