第七話 安東中佐!相撲ごっつあんです!!その十二
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「元老と共に」
「心の豊かさを求めていきます」
「そうしてくれると有り難いでごわす、そして」
ここでだ、西郷は二人に問うた。
「次の勝負でごわすが」
「はい、安東博信中佐です」
「あの者が出陣します」
「安東中佐でごわすか」
西郷はその名前を聞いて言った。
「相撲でごわすな」
「その相撲は日帝衆一です」
「双葉山や大鵬、千代の富士も凌駕します」
「モンゴル訪問の際は百人の力士を次々と投げ飛ばしました」
「宿禰の再来とさえ言われています」
相撲の開祖と言ってもいい人物である。
「その力は十億パワー」
「邪悪の神がまとめてかかっても敵いません」
某超人漫画の六人の邪悪の神々である、そもそも邪悪の神々に王に就くことの承認を求めること自体がおかしいと思うのは作者だけだろうか。
「火事場の馬鹿力を出したキン肉族の王者であろうとも」
「安東中佐の敵ではありませぬ」
「ですから今度こそは」
「ジャスティスカイザーといえど」
「そうでごわすな、正々堂々と戦い」
あくまでそれを外さない西郷、そして日帝衆だった。
「そのうえで」
「ジャスティスカイザーを懲らしめ」
「彼等の心を正し」
「そうしてでごわす」
まさにそのうえで、というのだ。
「再併合でごわす」
「それでは安東中佐にです」
「これより」
「相撲、それは神事でもあるでごわす」
西郷は教養が深い、日帝衆の棟梁たるに相応しいまでに。それで相撲のこのことも熟知しているのである。
「神聖な技により」
「ジャスティスカイザーの邪を祓いましょう」
「神々の御前で」
大山と桂も言う、そしてだった。
三重において鍛錬を行っていた安東に陸軍衆の兵士が来た、そして敬礼の後で彼に対して西郷からの言葉を述べるのだった。
「場所は大兵主神社であります」
「相撲発祥の地か」
身長二メートルはある、見事な体格で足腰もしっかりとしている。西郷よりも二十センチは高く体重は遥かにありそうだ。
その筋肉の上にうっすらとだけ脂肪を覆った男がだ、褌姿で兵士の報に応えていた。
「その場で」
「はい、ジャスティスカイザーを懲らしめよとのことです」
「何と有り難い」
その男安東は兵士の言葉に深い感銘さえ述べた。
「あの場で正義を行えとは」
「では中佐はそこに行かれ」
「元老に伝えてくれ」
安東は兵士に毅然として言った。
「私はあの神社において勝つ」
「その様にですね」
「そうだ、伝えてくれ」
こう言うのだ。
「私は負けないとな」
「畏まりました、それでは」
「正義は勝つ」
絶対の信念を以てだ、安東は言い切った。
「日帝衆はな」
「その通りです、そして大兵主神社は」
「野見宿禰の場所だ」
この偉大な相撲の開祖と言
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