第11話〜イクシード・エクレール〜
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しかなさそうだ。おそらくは彼の貴族に対する意識を変えさせようという目的もあるのだろうが、やり方が少し露骨だとケインは思った。
「ま、あたしは軍人じゃないし命令が絶対だなんて言わない。
ただ、担任として君たちを適切に導く使命がある。それに異議があるなら、いいわ。
・・・2人がかりでもいいから力づくで言うことを聞かせてみる?」
威圧的な笑顔を浮かべたサラ教官から放たれた一言に怯むマキアスとユーシス。
だが、ここで引き下がっては自分たちの意見は通らない。そう考えたのか、二人は教官の前に出る。教官は、右手に導力式の強化ブレードと導力銃を構え、それに反応した二人も得物を構えた。何故か巻き込まれたリィンも加え、サラ教官は実技テストの補修を開始した。
「くっ・・・はあはあ・・・」
「ぐうううっ・・・」
「・・・馬鹿な・・・・・・」
ユーシスの台詞を引用するなら、馬鹿な。教官のブレードと銃の猛攻で数分と経たずに三人が仲良く膝をついていた。それでも一応、手加減はしたようだ。
(・・・流石、<<紫電(エクレール)>>と言ったところかな)
眼前の光景に驚く一同だが、ケインは脳内で感嘆の声を漏らしていた。
これにて特別実習の班分けは変更なしとなったが、ケインは一歩前に進み出る。
「?ケインも補修を受けるつもりなの?」
「ええ、ちょっとサラ教官に感化されてしまったようです。
・・・友人が膝をつかされて黙っていられるほど、俺も人間ができていませんからね」
「ケイン?そなた、まさか・・・」
ラウラから見たケインの眼は、獲物を見つけた獣のそれだ。不敵な笑みを崩さないまま啖呵を切るケインを見て、サラ教官はどこか納得した表情を浮かべる。
「なるほど。いいわ、やってやろうじゃない」
ケインは黒剣を、サラ教官はブレードと導力銃を構える。ケインは尋常ならざる闘気を放ち、不敵な笑みのまま口調は穏やかなままでサラ教官に語りかける。
「本気で、いいですよ」
「・・・どうやらそのようね」
2人の気当たりに気圧されて反射的に少し離れた一同は、教官が、額から一筋の冷や汗を流したのを見逃さなかった。永遠に続くかのように思われた膠着状態の中、ケインが先に動いた。教官の怒涛の銃撃を掻い潜り、瞬く間に肉薄したケインが上段からの一撃を振り下ろす。それを紙一重で躱した教官は反撃に出んとするが、背後からの斬撃を反射的に察知し、剣で受け止めてからバックステップしつつ単発の銃弾を放つ。近距離の射撃を篭手で防ぎ切ったケインは、深追いはせずに距離をとった。そして咄嗟の思いつきで、構えを変える。剣の切っ先を地に垂直に下ろし、左手を軽く腰に添え、再び駆ける。ジグザグステップで銃の狙いを定めにくくしつつ、それでも的確に迫り
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