マクロスF
0790話
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。昨日の戦闘終了後にシャトル諸共に確保した」
レオンに関しては、既にエザリアが会ってシャドウミラーの為に働くという承諾の返事を貰っている。
まぁ、マクロス世界に渡されれば待っているのは良くて終身刑、最悪死刑なんだから、多少の縛りはあれども行動の自由が約束されているシャドウミラーを選択するというのはある意味で当たり前だろう。
とは言っても、まだ鵬法璽は使っていない。取りあえず今の忙しさがどうにかなるまでは軟禁させて貰うつもりだが。
ただ、父親を殺されそうになったり、あるいは自分の元婚約者だった相手としては無視出来ない話であり……
「……アクセル大尉っ! 貴方は自分が何を言っているのか分かっているの!」
会議室の中に、キャサリンの怒声が響く。
「キャシー!」
「っ!? ……失礼しました」
グラス大統領の叱責に、我に返って頭を下げるキャサリン。
「いや、気にする必要は無い。だが、俺達とフロンティア政府の間ではまだ条約も何も結ばれてはいない。当然、犯罪者の引き渡し云々についてもな。なら、こっちが捕まえた男をこちらで処理するのは間違っているか?」
「……いや」
あるいは、俺がS.M.Sのパイロットとして活動していれば話は別だっただろう。だが、あの時の俺は既にシャドウミラーの代表として活動していたのだ。
「安心しろ、別に無罪放免でどうにかするつもりはない。いや、ある意味では終身刑よりも厳しい処分かもしれないぞ」
「……何を?」
「魔法を使った絶対の契約を結ぶ。この契約を結んだ場合、どのような手段を使ってもそれを破る事は出来なくなる」
「それは……」
魔法という存在に目を輝かせていた政治家が、思わず息を呑む。
魔法が夢やメルヘンといった要素だけでは無いのを理解したといったところか。
「済まないが、それについては即答しかねる。新統合政府本部と相談の上、後日改めて返答したい」
「ああ、そうしてくれ。それまで奴の身柄はこちらで預かっておく」
それからも1時間程話し合いは続き、最後には何とかレオンの件で妙になった空気も元に戻ってその日の交渉は取りあえず無事に終わるのだった。
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