暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0790話
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味があるのだろう。グリフィンドラゴンについて尋ねてきていた政治家が身を乗り出してそう言ってくるのを、グラス大統領が鋭い声で叱咤する。

「ですが、大統領……」
「ここは非公式とは言えこれからのこの世界とシャドウミラーの今後を決める場だ。軽はずみな言動は慎みたまえ」

 その言葉に肩を落とす政治家。
 ただ、まぁ……

「グラス大統領。まぁ、その政治家の言っている事も一理はある。これからの俺達シャドウミラーとマクロス世界の関係を決めるのに、俺達の特異な点でもある魔法をフロンティア政府の政治家が見たことがないってのも問題だろう。何しろ、もし国交を持つ事が出来れば、お互いに1つの惑星の上で共存するんだ。つまり、フロンティア政府は俺達シャドウミラーの最も親しい隣人となる」
「だが、アクセル代表……」

 チラリ、と隣に座っているエザリアへと視線を向けると、小さく頷きを返される。
 エザリアにしても、ここで魔法を見せておくのは有益だと判断したのだろう。シェリルも面白そうな表情を浮かべてこちらを見ているし。

「ま、お近づきの印のデモンストレーションだから、あまり難しく考える必要は無い。……とは言え、そうだな。魔法にも色々とあるが……やっぱりこれが一番分かりやすいだろうな」

 呟き、その部屋にいる皆の注目を集めながら右手を上げ、次の瞬間には腕そのものが純白の炎へと変わる。同時に、その炎から生み出された小鳥やリス、子犬、子猫といった炎獣達が会議室の中を走り回り、あるいは飛び回っていた。

『おおおおおおおおお』

 政治家達の驚愕の声を聞きながら、次に先端の尖っていない影槍を20本程作り出して政治家達の前へと移動させる。

「こ、これは……手品とかそういうトリックではなくて、本物だ……ア、ア、アクセル代表。この炎の獣には触れてもいいかね?」
「問題無い。温度は30℃程度だから、触れても火傷するような事はない」
「アクセル代表、この黒い棒は一体?」
「それは操影術という魔法の1種で、影を自由自在に操るという基本的なものだ。影槍という名前通り、本来先端は尖らせて敵を貫いたり、あるいは斬り裂いたりするんだが、今回はこういう場なのでその形状にさせて貰った。勿論触れても何の問題も無い」

 その言葉を聞き、政治家達が恐る恐る近くにいる子猫や子犬、リスといった炎獣へと指を伸ばしては、暖かい炎の温度に驚きの声を上げている。

「すまないね、アクセル代表」
「別に気にはしていないさ。さっきも言った通りフロンティア政府は俺達にとって最も親しい友人になるんだろうし」

 グラス大統領に言葉を返しながら指をパチンッと鳴らす。
 すると次の瞬間には全ての炎獣が白い炎となって消えていった。同時に影槍に関しても俺の影に戻ってその姿を
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