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希望の復活、迷いなき剣士
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シノンSaibo
ライトロード達が南ゲート目指して駆けたのを見て、それからシノンは走り出す。
市街地エリアに存在する建築物には中に入れるものと入れないものがあるが、入れる場合は必ず判りやすい出入り口が設置されている。
「……」
シノンは冷静に行動し、南西に位置するビルに向かう。
しかし、ビル壁面の崩壊部を潜る寸前、背筋に強烈な寒気を感じ、振り向こうとし、それすらも出来ずに路面に倒れ込んだ。
ーーーーー何……どうして……!?
一体何が起きたのか、すぐにわからなった。
動く両眼を動かし、投げ出された左腕を見下ろし、ダメージ感のあった前腕部を確かめる。
ジャケットの袖を貫き、腕に刺さっているのはーーーーー弾と言うよりは銀色の針のような物体。甲高い振動音と共に青白く発光し、そこからスパークが、シノンの腕から全身へと流れ込んでいる。これはーーーーー
電磁スタン弾。
しかし、一体誰が。
その問いに答えたのは言葉ではなく、直後、シノンの両眼が捉えた一つの光景だった。
明らかにそれまで存在していなかった、南に約二十メートル離れた空間に、じじっと光の粒が幾つか流れ、まるで世界そのものが切り裂かれたかの如く、何者かが突然出現したのだ。
言葉のでない声で激しく喘ぎつつ、シノンは無言で叫んだ。
ーーーーーメタマテリアル光歪曲迷彩!!
一部の超高レベルネームドMobだけが持つと言われる技、究極の迷彩能力だ。
ばさり。
と、風に翻るダークグレーの布地が、シノンの混乱極まる思考を遮る。
ライトロード達が探していた相手、<死銃>。
それが、今シノンの目の前に居た。
「……キリト……ライト。お前達が、本物か、偽物か、これではっきりする」
死銃はそう言うと、マントから銃を引き抜き、シノンの前に構える。
すると、銃の左側面がシノンに見えた。
円の中に、星。
黒い星。
黒星。五四式。ーーーーーあの銃。
なん…………で。何で、今、ここに、あの銃が。
シノンの頭に、それしか入ってこなかった。
しかし、死銃がそれを撃つことはなかった。
何故ならーーーーーーー
「ーーーーーーー槍滅突」
突如、銀色の光が、それをうち払ったからだ。
その髪は見たことがある。何回も、何回も。
シノンの眼に涙が浮かぶ。そして、その人物はようやく口を開いた。
「人の彼女に何手ぇ出してやがんだ殺人者」
ダークSaibo
「人の彼女に何手ぇ出してやがんだ殺人者」
俺はシステム外スキル<武器創造>で作った光槍を手に、サザに言った。
「その銀色の髪………、ダーク、か?」
「相変わらず覚えてやがったか、SAO(デスゲーム)が終わったら今度は人殺しを本格的に殺るとはな……可笑しくてヘドが出る」
俺は吐き捨て
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