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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第451話】
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俺も色々言い過ぎたのと成樹を守ってたのも相まった結果、学園女子の殆どから総すかんを食らって村八分みたいな扱いにされたからだ。

 それから俺は女子が苦手に――とはいっても、七月にたっくんや信二に話した通り中学時代の女子が苦手ってだけで今の学園の子にはそこまで苦手印象はない。

 ――というか、あったらラウラやセシリア、シャルやティナと【あんな事】は出来ない筈だし。

 当時の事を思い出し、口数が減った俺を不思議に思ったのか未来が声をかけた。


「……ヒルト?」

「あ、悪い。 ちょっと中学の頃を思い出しててな」

「そ、そっか……。 ……んと、ヒルト? ……私も、ね。 告白受ける度に、ヒルトに誤解させてないかなって……不安だったんだよ? ――あの頃の私、ヒルトに素直になれてなかったから……だから、ね、その……ぅぅん、何だか上手く言葉に表せられないや。 えへへ」


 困ったように眉根を下げて笑う未来、舌を小さく出す茶目っ気さを見せた。


「……未来、あんまりそんな表情他の奴に見せるなよ」

「え?」


 一瞬きょとんとした表情を見せる未来、だが少しして小さく頷いた。

 それを見た俺は、反射手に左手で未来の頭を優しく撫でる。

 また頬に一段と赤みが差すも、心地良さそうに瞼を閉じて未来は俺の手の感触を楽しんでいた――と。


「……ヒルト? 美冬ちゃんがさっき言ってたけど、変な事してたら怒られちゃうよ?」


 抱き締められたままの未来がそう言いつつ、チラチラとドアの方を見つめている。


「ん? ……ハグして頭を撫でてるだけなら変な事じゃないだろ? ――変な事ってのは、さ」

「……え? ――キャッ!?」

「こういう事を言うんじゃないか?」


 疑問符を頭に浮かべた未来、その一瞬の隙をついて俺は未来をベッドに押し倒した。

 一瞬何が起きたのかを理解できず、目をぱちくりさせ、何度も瞬きを繰り返す――だが、自分が置かれた状況を理解すると、さっき以上に顔が赤く染まり、瞳が潤み始めた。


「ひ、ヒルト……? だ、だめ、だよ……? こ、こういう事って……け、結婚してからじゃ――そ、それに、美冬ちゃんが部屋の隣にいるし、お父さんも、ね……?」


 言いながら俺の胸板に手を当て、力弱く押し退けようとする、だが本気で押すわけではないようだ。


「……まあ確かに美冬がいるしな。 親父だってそろそろ戻るかもしれないし」

「じゃ、じゃあ……誤解される前に、止めよ……?」


 口ではそう言う未来、だが何処か見つめる眼差しは期待の色が見え隠れしている。

 そこで俺は考えが過り、それを言葉にした。


「……止めてもいいのか未来?」
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