アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三話 いざこざ
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器を取出しキリトに目がけて突っ込もうとしたところで、いつの間にか抜刀していたソレイユの刀が新たに出現させた武器を破壊しクラディールの首元へ突きつけられていた。しかし、いまだにクラディールの瞳には言い表せられないような憎悪が浮かんでいた。しかし、辟易して黙り込んでいたキリトの傍らに、スッとアスナが歩みだし強い口調で言い放った。
「クラディール、血盟騎士団副団長として命じます。本日をもって護衛役を解任。別名あるまでギルド本部にて待機。以上」
「・・・なん・・なんだと・・・この・・・」
幾多の呪詛を吐いていたが、マントの内側から転移結晶をつかみ取ると「転移・・・グランザム」といって消え去った。ギャラリーたちは三々五々散っていき、キリト、アスナ、ソレイユ、ルナだけが広場に残っている。やがてアスナがキリトから一歩離れ、抜け落ちた声でささやいた。
「・・・ごめんなさい、いやなことに巻き込んじゃって」
「いや・・・俺はいいけど、そっちのほうは大丈夫なのか?」
「ええ。今のギルドの空気は、ゲーム攻略だけを優先的に考えてメンバーに規律を押し付けてきた責任があると思うし・・・」
「それは仕方がないと私は思うけどね。逆に言えばあなたがいたからこの期間でここまでこれたんだしさ」
今まで傍観していたルナが会話に入ってきた。アスナはその言葉を聞いて苦笑いを浮かべている。
「・・・ルナはいつもそうだよね。私の意見に賛同することもあれば、反論もしてくる。ギルドの中でも団長に次いでつかみどころのない人だよ」
「それはそうだよ。私は私に正直に生きているだけだもん。そうそう、他人に理解できるものじゃないよ」
「それは・・・そうだね」
そう言ってルナが笑い、それにつられてアスナも頬を緩めた。そこにソレイユとキリトが会話に加わってきた。
「まあ、アスナも息抜きをしたほうがいいってことだよ」
「そうだな、たまには俺らみたいなイイカゲンなのとパーティー組んで息抜きするくらいしたって、文句を言われる筋合いはない・・・と思う」
するとアスナはぽかんとしてついで苦笑いをうかべた。
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