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ファイナルファンタジーT
25話 『人魚の面影』
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き、その勇ましい姿にランクはつい見とれてしまう。
 
(あのレフィアって女、やるな。やっぱアイツと……、マゥスンと同じ赤魔だからか?)

「おまえ、よそ見してるとやられるぞ!」

 長剣と短剣を巧みに扱うルーネスは、シースネイクやブループリンを相手にしつつランクに声を掛けた。

「……あ? 分かってるっつのッ」

 気を取り直しランクは二刀の短剣グラディウスで数いる海魔を相手にしていく。


(コイツら送り込ンでるのが海底神殿に巣食ってやがるっつう諸悪の根源だとすりゃ、水のカオスに違いねェんだ。さっさと片付けて、アイツが戻って来てるか確かめに行かねーと……ッ!)

 どこか焦っている為か、ランクは目の前に集中し過ぎて背後から襲い来る海魔に気付かず、刃のように鋭く渦巻く水塊のウォーターに弾かれてしまう。


「 ────あ、ランクが……?!」

 離れた混戦の中、それに気付いたシファは気が気でない。

「……仲間を回復しに行った方がいい、ここは任せろ」

 イングズの計らいで、ランクの元へ駆けて行くシファ。


「い゙ッてェ……!」

「おまえ、大丈夫か!?」

 ランクは身体のそこかしこに切り傷を負い、近くに居たルーネスが駆け寄る。

「ウォーターにちょっとでも触れると厄介だ、こいつら水っぽいけど見た目に反して冷気が弱点っぽくて、しかも物理効きづらいから魔法で倒した方が──── 」

 複数の渦巻くウォーターが二人目掛け再び仕掛けて来た所へ、突然強力な冷気に包まれウォーターらが氷付いたかと思えば、勝手に砕け散っていった。

「レフィア! 助かったぜっ」

 氷系黒魔法を放って二人の窮地を救った彼女は、くずおれていたランクに近寄る。

「ウォーターからかなりダメージを受けたみたいね、今回復するわ」

「 わ、わりィ…… 」

 臨機応変に対応するレフィアに白魔法を掛けて貰ったランクは極りが悪く、ルーネスの方は周囲に目を配る。


「ふぅ……襲って来た海魔は、これでひとまず倒したかな?」

「回復、して貰ったんだね。ランク、ごめん……駆け付けるの遅れちゃって」

 申し訳なさそうに一足遅れて来るシファ。

「いや……オレが勝手にやらっただけだ、気にすンな」

「な、何とかなりまシたでスねっ」

「町への被害も、どうにか防げたな」

「手傷を負った人はいるけど、回復アイテム渡しておいたから大丈夫だよ!」

 安心したビル、イングズ、アルクゥもランク達の元にやって来る。


「 ────なぁ、人魚見たとか云ってたよな。ユメとかじゃなくて、ほんとの話か?」

「あぁ、まあ多分な。荒海に投げ出された海ン中で、なんつーかこう……淡く光ってや
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