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SAO編−白百合の刃−
SAO19-黒氷の涙 
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加えたら、彼は消滅する。
 それは死を意味することと同じで、私はストロングスを殺すことになる。

「わ、わかった! や、やめてくれ、俺が悪かったからたのむ! 許してくれ! 二度としないから許してくれ! 助けてくれ!」

 悲鳴のように彼は助けを求め、生を望んでいた。殺人を起こそうとしたけど彼は死にたくない恐怖を味わっていたのだ。

「貴方が犯そうとした罪はね、一生許されないとても重い罪。今貴方が抱いている恐怖をドウセツは受けていたのよ。それを貴方は更に絶望へ突き落としてから、希望の光を完全に閉ざそうとしていた。だから、ストロングスは殺されてもおかしくはないし、私はドウセツを助けるためなら、一生償えない貴方が犯そうとした罪も背負う覚悟もできているわ」

 本来なら、ストロングスは牢獄に入れさせるべきだけど、既に取り返しのつかないことをしようとしていた。
 個人的にもドウセツを殺そうとしていたストロングスを許せるほど、私は甘くない。
 ストロングスを助けることはできない。だって、ドウセツを助けるためなら、ドウセツを殺そうとしていたストロングスをなんとかしなければならない。
 だから、ドウセツが安心するためには、恐怖の対象であるストロングスを……消滅させなければ、ドウセツを助けたってことにはならないわ。

「お、俺はな、クラディールに脅されたんだ! クラディールはな、キリトを殺したいから、今回の事を起こしたんだ。それに、キリトを助けないとクラディールが殺してしまうんだぞ! それでもいいのか!?」

「キリトのことならアスナに任してある。そもそもの話、今回の異変に気付いたのはアスナなの」
「あ、アスナ副団長が!?」
「だから……大丈夫なのよ。私の役目はドウセツを救うことと……ストロングスを殺すことよ」

 私はハッキリと言った。人を殺すという宣言を。
 
「許してくれ!!許してくれよ!!悪かったから!二度とやらないから許してくれ!!お願いだ!!生かしてくれ!!」

 ストロングスは自分が助けてもらえないことがわかり、死に抗おうとして悲鳴のような命乞いをした。 
 薙刀でストロングスを斬ればドウセツは助けられる。
 そうしなければ、ドウセツを救えたことにはならない。ストロングスが生きている限り、ドウセツはずっとストロングスの呪いのようなものに怯え続ける。
 だから殺さなきゃいけない。私が裁判となり、ドウセツを殺したストロングスに、死罪を与えなければいけない。
 もう、私の判断のミスで……人が死ぬのが嫌だから……ここで、終わらせる!
 …………。
 …………。
 ……。 

「……そうだよね。生きたい……よね」

 私は薙刀を振り下ろすことができなかった。ストロングスを殺さなければ、ドウセツは恐怖に囚
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