一時の幕間
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源と魔術属性は剣となった」
「全て遠き理想郷か………」
この鞘のことを認識してから全ての謎が解けた気がした。
あの日何故俺が生き残ることができたのか。
何故俺がセイバーを召喚する事が出来たのか。
アインツベルンの城アーチャーの剣を受けながら動くことができたのか。
どうして俺が剣をより完璧に投影することができるのか。
知らない間に体にあの鞘が埋め込まれていたおかげで俺は何度も助けられていたのか。
(あれ?な、あのときは……)
この鞘はいかなる傷を治すのなら校舎でランサーのゲイ・ボルクに心臓を貫かれた時発動しなかったんだろう?アーチャーにこのことについて聞いてみる。
「セイバーと契約をする前だからな。契約を結んでいなければその鞘の効力は一部しか発動しない。つまりだ…………」
アーチャーは説明の途中で台詞を区切るとゾッとするような笑顔を浮かべる。な、なんだこれは怒っているのか?
「ど、どうしたんだアーチャー?」
「フッ、そんなに怯えることはないだろ衛宮士郎?貴様がこの鞘を扱えたのは【セイバーとの繋がり】を強めたからだろうな?」
「つ、繋がり?」
お、思い当たる節があるぞ。何時だったか思い足せないが遠坂とセイバーの三人でそういうことをした。多分そのことセイバーとの繋がりが強まったんだと思う。
「衛宮士郎、貴様リンというものがありながらセイバーに手を出したのか?どうなんだ答えろ」
出会った当初のような敵意を俺にぶつけてくるアーチャー。その威圧感に思わず後ずさってしまう。遠坂やセイバーのことになるとアーチャーは過剰とも言える反応を見せる。あの二人の父親みたいだ。
「そんなことするはずがないだろ!?むしろ俺が…………俺が………」
おかしいな…………涙が溢れ出てくるのはなんでだろ。あの時のことを思い出すだけで、男としてのプライドが傷ついていくぞ。
「……………すまん、取り乱した」
俺の様子を見て察したため、冷静になったアーチャーまた、先ほどの自分を客観的に見ることができたのか、バツが悪そうな表情を浮かべる。いたたまれない空気が俺たちの間に漂う。
「…………先ほども言ったが契約を結んでいなければ鞘の効力は微々たるものだ。しかし、マスターがセイバーと肌を合わせたことにより繋がったんだろ」
「……………でも、セイバーのマスターは遠坂だぞ。それなら俺は鞘を投影できないじゃないか」
「あくまで可能性の一つだが、貴様が以前見たという夢に関係しているかもしれん」
夢か。以前俺は鞘についてアーチャーに質問をしたことがあったっけ。その時の記憶が何故か曖昧だが、質問をしたことは自体は覚えている。
「どのような夢か知らんが、鞘を強くイメージ出来る
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