一時の幕間
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その鞘が黄金に光り輝いて………。
(そうだ………戦いはどうなったんだ?)
慌てて起き上がり五体満足かを確認。その後部屋の様子を見てみると積み上げられた椅子にアーチャーが腰かけ目を閉じていた。サーヴァントであるアーチャーがいるってこと勝ったみたいだ。
「…………なんとか生き残れた」
「今回はギリキリだったがなマスター」
椅子の山に腰掛けていたアーチャーが目を開き俺の独り言に返事をした。なんだ、目を瞑っていただけなのか。
「でも、勝ちは勝ちさ」
他人の命を奪い自分だけが生き残る。二回目とはいえあまりいいものとは言えないな。しかし、先はまだ長い。これから敵も強くなっていき、いずれは遠坂や白野とも戦わなければならない。
(そのためにもまずは疑問を解決しないと…………)
アーチャーに問いかけをしようとする前に
「………………鞘のことを知りたいのだろうマスター?答えられる範囲で答えよう」
まるで待っていましたと言わんばかりに台詞を吐く。な、なんだよ……………最初から俺が何を聞くか分かってたのか。
「どうした?愚鈍なマスターの問いに答えようと言ってるんだ。はやくしたまえ」
いちいち言葉に毒を混ぜないと話すこともできないのかこいつは。それに何処ぞの赤い悪魔のように笑顔のところが尚更癪に触る。でも、こいつは俺の知りたいことを知っているんだ。今は感情を抑えて疑問を解決しないと。
「あの鞘はなんだ?俺はどうしてあんなものを投影出来たんだ?」
「一つずつ答えよう。その前にマスター、アーサー王がエクスカリバーを手にした際の魔術師マーリンとの会話を知っているか?」
「それって確か………」
神話や伝承などについてはかなりの数読み込んだと思う。その中にはセイバーに深く関係しているものは特に読み込んだものだ。
俺は覚えている限りアーチャーに説明をした。
あるとき、アーサー王がエクスカリバーを手にした時魔術師マーリンはアーサー王に
「剣が大事か、鞘が大事か」
と問いアーサー王はそれに
「もちろん剣にきまっている」
と答えた。しかしマーリンはその答えを嘆き、
「剣は確かに強いが、それを収める鞘はもっと重要だ。それは戦も治世も同じことであるとうのに」
と諭したって話だったか。
「及第点といったところか。愚鈍なりに勉強をしているのは感心できる」
「そうかよ。それでその鞘を俺が投影したのか?」
「その通りだ。あれは名称は全て遠き理想郷。所有者を全ての害から守護しいかなる傷を治癒するもの」
アーチャーは自分の体に指を突きつけ更に言葉を続ける。
「そして、あの日に衛宮切嗣がエミヤシロウの体に埋め込んだものだ。また、この鞘の能力でエミヤシロウの起
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