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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百三幕 「フライング・フライ」
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でいるものだからイジェクトも出来ない。通信回線を開こうにも何故かリンクが切断されており、鈴は完全に空中で孤立していた。
しかも――さっきから少しずつ、頭痛が、頭を叩く――
「もう、なんなのよ・・・・・・なんで、こんなに頭・・・ガァッ!?」
この先に敵がいるぞと囁くように、その頭痛がひときわ激しく頭を叩いた。
その痛みたるや凄まじく、最早意識を保てないほどに――
―――契約の刻限来たれり。覚悟ありや?
『・・・・・・まーたアンタなのね』
流石に三度目ともなると心に余裕が生まれるというもので、鈴はその得体の知れない声に胡坐をかいた状態で出迎えた。
結局何を言いたいのか分からなかった1度目と2度目、そしてその最後に垣間見た血塗れの自分。今日こそはこの謎の声と徹底討論をしてその正体を突き止めなければいけない。
もう鈴にはこの声が唯の夢には到底思えなくなっていた。これは確実に何かを知っていて、具体的な力を行使して自分に何かを伝えようとしているとしか考えられない。それに、いい加減にけりをつけたかったところだ。
差し当たってはまず一つ目。
『まず、だけど。甲龍が勝手に動いてんだけど原因知らない?』
――吾が操作している。
『お前かぁぁぁーーーーッ!!!』
犯人発覚である。
暫く全力の咆哮を上げたせいでぜーぜー息を切らしながら、鈴はこの無駄に威厳のあるクソボイス野郎をどうしてやろうかと怒りながら改めて向かい合う。
『夢の世界からからISを遠隔操作できるって、どういう手品を使っているのかしら?』
――五行器が失われし今も、我が念は潰えず。汝と吾は隣り合った存在であるが故、汝の持つ破邪強念を借り、器と同調している。汝等が『ISコア』と呼ぶ器は力を受け止める器として最適であるが故、その程度は容易い。
『容易く操ってんじゃないわよ世界の最高機密を!』
実にオカルティックかつ理不尽である。世界中がいまだに「よく分からないまま使っている」と言っても過言ではないISコアを「操るのはたやすい」とか言ってるせいで鈴の常識はブレイク寸前だった。
また盛大に叫んでしまった鈴だが、一度深呼吸する。この調子ではいつまでたっても話が終わらない。今度こそ聞かなければ。
『・・・で?アタシは今アンタの一方的な都合で、ドコに向かわされてる訳?』
――かつて人造神の神子であった者が、因果の鎖に引き摺られている。絶対運命はそれを妨げんが為、かの者を抹殺し、可能性を閉じんとしている。
『誰の事を言って何所に向かってるのか全然分かんないじゃないの!つまりアタシが言いたいのはね!?』
――人界の守護者として、見極めねばならぬ。汝、契約を交わした者よ。契約の刻限来たれり。
『人の
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