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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百三幕 「フライング・フライ」
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とは対極にアッサリ作戦が決まった太平洋組は、さっさと出陣準備に取り掛かった。
(あの歌、また聞こえてくるのかな)
――もしこの刹那の真実を掴みとれるなら――♪
――見えざる啓示を得るだろう――♪
ふと、一夏は戦闘中に聞こえた歌のことを思い出した。八つ当たりと言われればそれまでだが、あれも一夏の集中力を乱した原因ではある。真実と、啓示。その言葉に意味はあるのだろうか。それともただ単にこちらの集中力を乱すためだけの?
あの赤い戦闘機を撃墜すれば、その正体も分かるのだろうか。
――と考えていたその矢先である。
『織斑先生・・・!こちら、簪です・・・!』
「・・・?どうした、なにかあったか?」
『鈴が、お手洗いに向かって・・・帰ってくるのが遅いから、見に行ったら・・・』
「いったら?」
『鈴が、どこにもいないんです!甲龍の反応も、旅館内にはなくて・・・・・・!』
「・・・・・・・・・・・・・・何故そこで凰がいなくなるのだ、クラァァァーーーー!?!?」
といい加減に溜まりに溜まった不満が爆発した千冬は目の前のモニタをごしゃあっ!と音を立てて手刀で真っ二つに両断した。八つ当たりを受けたモニタは「おれ、この仕事が終わったら学園に戻るんだ・・・・・・」とでも言い残すかのようにずるりと崩れる。
「き、教官がご乱心めされた!?」
「ち、千冬姉落ち着いて!」
「結章がいなくなる可能性なら考慮してたがな!?何故そこであいつがいなくなる!?これ以上私の心労を増やすなぁぁぁーーー!!」
バチバチとスパークしながら力なくブランクになるモニタは別に何も悪い事はしていないのだが、しいて言えば千冬が苛立っている瞬間に目の前にいたのが悪いのだろう。設置したのは千冬だが。
これは逆に、鈴は帰ってきた方が命が危ないんじゃなかろうか――千冬以外の全員が内心でそう思った。
= =
一方で現在大絶賛行方不明中の鈴はというと、彼女は彼女で大変なことになっていた。
というのも――何と彼女は現在空を飛んでいる。高度はざっと500メートルと言った所だろうか。
「ちょちょちょ、ちょっと!?どうなってるのよコレ!?コントロールに異常がないのに何で勝手に動いてるの!?暴走!?」
そう、それは丁度トイレに行こうとした最中の出来事だった。
「うぅ〜、もう!待機部屋をもうちょっとトイレに近い所にしといてよね!・・・って、あら?」
突然鈴の意志に関係なく待機状態だった甲龍が起動し、そのまま飛んだ。
以上である。
説明もくそもあったものではないが、とにかく専用ISの甲龍がちっともいう事を聞かないのだ。何度システムチェックを走らせても正常作動中と表示されているし、空を高速で飛ん
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