第1部 ゼロの使い魔
第8章 土くれのフーケ
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の。ねえ、ウルキオラ」
本から視線を外すと、キュルケが手に入れた剣を見て言った。
「3本もいらん。それに、それは実戦用ではない。装飾用の剣などいらん」
視線を本に戻す。
その言葉にキュルケは驚く。
「えー、うそー…実戦用じゃないの?」
「そうゆうこと。ほら、早く出て行きなさいよ」
ルイズは満更でもない顔で言った。
「嫌よ」
「なんですって?」
ルイズは顔に青筋を立てている。
2人は杖を取り合った。
「「決闘よ」」
ルイズとキュルケは睨み合っている。
すると、それまでじっと本を読んでいたタバサが、2人より早く自分の杖を振る。
旋風が舞い上がり、キュルケとルイズの手から、杖を吹き飛ばした。
「室内」
タバサは淡々と言った。
ここでやったら危険であるといいたいのだろう。
「なにこの子。さっきからいるけど」
ルイズは忌々しげに呟いた。
キュルケが答える。
「私の友達よ」
「なんで、あんたの友達が私の部屋にいるのよ」
キュルケは、ぐっとルイズを睨んだ。
「いいじゃない」
「おい」
急にウルキオラが呟いたので、3人ともウルキオラの方に視線を移す。
「やるなら外でやれ」
本に視線を落としたまま言った。
「それもそうね」
ルイスが肯定した。
「いいの?ゼロのルイズ。魔法で決闘で、大丈夫なの?」
小ばかにした調子で、キュルケが呟く。
ルイズは頷いた。
自信はない。
もちろん、ない。
でも、ツェルプストー家の女に魔法で勝負と言われては、引き下がれない。
「もちろんよ!誰が負けるもんですか!」
本塔の外壁に張り付いていたフーケは、誰かが近ずく気配を感じた。
とんっと壁を蹴り、すぐに地面に飛び降りる。
地面にぶつかる瞬間、小さく『レビテーション』を唱え、回転して勢いを殺し、羽毛のように着地する。
それからすぐに中庭の植え込みに消えた。
中庭に現れたのは、ルイズとキュルケとタバサ、そしてウルキオラであった。
「じゃあ、始めましょうか」
キュルケが言った。
「ええ、わかったわ」
2人は杖を構えた。
「お先にどうぞ〜」
キュルケは余裕のある表情で呟いた。
「いちいち感に触る女ね!」
「先に一撃決めた方の勝ちよ。私は後攻。そのぐらいのハンデはあげるわ」
ルイズは呪文を詠唱する。
『ファイアーボール』を放とうとする。
しかし、杖の先からは何も出ない。
一瞬遅れて、キュルケの後ろの壁が爆発した。
「ゼロ!ゼロのルイズ!私じゃなくて壁に攻撃し
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