第二十六話 姉妹の日々その六
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「いいわね。新体操の練習はそれだけではないから」
「そちらは万全の状況で、ですね」
「剣道部だって防具を着けての稽古だけじゃないでしょ」
「うちの高校の剣道部はむしろ走る方が遥かに多いですよね」
「そう、だからね」
そうした練習をというのだ。
「練習といっても様々だから」
「そのことはこの部活よく言いますよね」
「私だけじゃないでしょ」
「実技よりもむしろですよね」
「そう、基礎よ」
ランニングやそうしたものをというのだ。
「というか実技ばかりしていてもね」
「体力が備わりにくいですね」
「そうした指導をする先生も問題だけれどね」
普通の部活はランニングからだ、ランニングに重点を置く。そうして生徒に体力を備えさせるのである。しかしだ。
「うちの顧問の先生は違うから」
「あくまで基礎中心ですね」
「そう、だからね」
「疲れてる時は実技よりも」
「基礎をしてより体力をつけることも手よ」
それも、というのだ。
「というかね」
「それが第一ですね」
「そう、そして無理に実技ばかりやらせてもね」
「かえって実力がつかないですね」
「部活は上手になることも大事だけれど」
「それ以上に大事なことがある、ですね」
「それがうちの学校の教えよ」
新体操部に限らないというのだ。
「部活は楽しんでね」
「己の心身を鍛える」
「「そういうものだからね」
「実技よりも基礎ですね」
「走ってサーキットトレーニングをしてね」
そしてと言う先輩だった。
「ストレッチもして」
「そういうことは忘れないで」
「そうすることですね」
「わかりました、それじゃあ」
「怪我はしない様にね」
こう話してだ、そしてだった。
黒蘭は部活も楽しんで汗を流した、そのうえで。
学校からの帰り道に本屋に寄った、するとそこには。
薊がいた、裕香もだ。黒蘭は二人の姿を見て目を瞬かせてからそのうえで彼女達に対して言ったのだった。
「旅行について調べてたのかしら」
「ああ、そうなんだよ」
見れば二人共旅行のガイドブックのコーナーにいる、薊はそこから笑みを浮かべて黒蘭に対して答えた。
「旅行何処に行こうかって調べてるんだよ」
「それと進み方もね」
裕香も黒蘭に話す。
「調べてたの」
「もう旅行を楽しんでるのね」
「ええ、そうなの」
「旅行は事前も楽しめるから」
「今本当に楽しいわ」
実際にと返す裕香だった。
「こうしてどのルートで行こうか、何処に行くかと考えて調べるだけでもね」
「だよな、あたしこうしたことはじめてだけれどさ」
薊は笑って話した。
「こういうことも楽しいな」
「そうよね」
「それで黒蘭ちゃんもかよ」
「いえ、ライトノベルを買いに来たの」
「ライトノベル
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