第二十六話 姉妹の日々その一
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美しき異形達
第二十六話 姉妹の日々
黒蘭は朝起きるとすぐにだ、姉の部屋に向かった。
すると姉の鈴蘭はもう起きていた、そうして自身の白い制服を着替え終えていた。
そして部屋に入って来た妹にだ、微笑んでこう挨拶をした。
「おはよう」
「おはよう、姉さん」
口元だけで微笑んでだ、黒蘭も姉に挨拶を返した。
「相変わらず早いわね」
「今日は私が御飯の番だったからね」
「それじゃあ」
「もう御飯出来てるわよ」
朝食の用意は済ませているというのだ。
「それが終わったところよ」
「それで着替えてたのね」
「そう、それじゃあね」
「今から御飯食べて」
「学校行きましょう」
「わかったわ、それじゃあね」
「黒蘭ちゃんも着替えてきて」
今着ている寝巻きでもある上下共に黒のジャージから、というのだ。
「制服にね」
「わかったわ、それじゃあ」
妹も姉の言葉に頷いて答えた、そうしてだった。
すぐに自分の部屋に戻ってだ、その黒のジャージから黒の制服に着替えた。そうして自分達の部屋のリビングに出てだ。
二人でテーブルに着いて向かい合って座って朝食を食べた、黒蘭はそうしながら共に朝食を食べている姉に対してこんなことを言った。
「今度の日曜だけれど」
「日曜ね」
「ええ、実家に行かない?」
こう言うのだった。
「それでお父さんとお母さんとね」
そしてだというのだ。
「兄さんにもね」
「会いに行くのね」
「暫く会ってないから」
家族に、というのだ。二人の。
「顔を見せに行かない?」
「そうね、ただね」
「お父さん達も忙しいっていうのね」
「だからそうそう会いに行くこともね」
鈴蘭はトーストをかじりつつ妹に話した。
「どうかと思うけれど」
「そうね、言われてみれば」
「日曜といってもね」
例えだ、世間では休日であるその日だとしてもというのだ。
「少し考えて行きましょう」
「そういうことね」
「ええ、ただね」
「顔を見せることはいいことね」
「たまにはそうしないと」
鈴蘭もこの考えが中にありだ、それで言うのだった。
「家族だから」
「そうよね、そのことは」
「血はつながっていなくても」
ここでこうも言った鈴蘭だった。
「私達は家族だから」
「お父さん達もそう言ってくれるから」
「兄さんもね」
彼もだというのだ。
「だからね」
「たまには戻って」
「顔を見せに行かないと駄目よね」
鈴蘭はそれは子の義務であるとも言った。
「全く顔を見せないことは親不孝の一つっていうし」
「じゃあ一度お母さんに日曜大丈夫かメールを入れて」
「それで行きましょう」
二人の実家に、というのだ。
「そうし
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