第四十三話
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「どうなんですの孫策さんッ!!」
「……だぁから〜私はそんなの拾ってもないし、王双からも貰ってもないわよ」
袁紹の言葉に孫策がうざそうに答える。
既に二刻程、このような展開が続いていた。
諸侯達が再び集まった理由は孫策が王双から渡されたのが何のかを聞きたかった。
諸侯達の間者からの報告では玉璽かもしれないと来ている。
危険を冒して、曹操の間者が調べたのだ。
だが、直ぐに甘寧と周泰に見つかって致命傷を負うが何とか曹操に報告するとそのまま事切れた。
その情報を手に入れた曹操は直ぐさま集まった諸侯達の前でそれとなく言った。
「孫策は董卓と袁術と内通しているのか?」
劉備や馬謄は静観していた。
二人も間者からの報告でそれとなく分かっていたが、まさか曹操がこの場でぶちまけるとは思わなかった。
袁紹は曹操の言葉を信じて孫策を問い詰めたが孫策は否定するばかり。
しかし、孫策と敵が内通しているのは何かしら理由があるが前日の食糧部隊が襲われた時が怪しかった。
数人の兵士が負傷しただけで、死者は無し。
そして二人の孫策軍の武将が捕らわれた。
袁紹は考えた。
「董卓と美羽さんに協力するための対価として二人を渡したのではないか?」
勿論、孫策や周瑜はそんな事は思ってない。
王双に玉璽を渡された時に周瑜は即座に気付いたのだ。
「二人が捕らわれたのも、玉璽を渡されたのも全て王双の計算だった」
周瑜はしてやられたというような表情をしながら、玉璽を渡された時に孫権達に説明した。
「………これ以上話しても無駄のようね」
孫策は溜め息を吐いて立ち上がって、天幕を出ようとする。
「どこに行くんですのッ!? 話はまだ終わってませんわよッ!!」
袁紹が叫んだ時、兵士が天幕に入ってきた。
「報告しますッ!! シ水関から敵部隊がこちらに向かって進撃中ですッ!!……ですが……」
「……何かあるのかしら?」
曹操が兵士に聞いた。
「その………部隊の先頭にいるのは陛下だと思われるのです」
『ッ!?』
兵士の言葉に天幕にいた全員が驚いた。
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