暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0788話
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 何よりもシャドウミラーにはテスラ・ドライブの専門家とも言えるフィリオがいる。……まぁ、それを考えればKMFの専門家でもあるロイドもいるんだが。

「それとブレイズルミナスによるバリアも当然備わっている」
「……何と言うか、まさに空中を移動する不沈要塞といった感じだな」

 幾重にも張られたバリア。純粋なバリアの強度だけで言えば、ニーズヘッグすらも上回っているだろう。俺にしても直撃のような精神コマンドを使ったり、ニーズヘッグ特有の強力な攻撃を使わない限りはダメージを与えるのは難しいだろうという程に防御力に特化されている。
 更に先程スレイが口にしたように、シャドウミラーの特色でもあるミラージュコロイドやASRSが装備されているとなると、余程のドジをしない限り敵に見つかる事は無いステルス前線基地とでも呼ぶべき存在に仕上がっているということだろう。
 バリアを突破する云々以前に、そもそも見つける事すら不可能な訳だ。

「そこまでシャドウミラーの技術が使われているとなると、動力源は……?」
「基本はブラックホールエンジンだが、当然時流エンジンを幾つも装備しているのでエネルギー切れの心配は無い」

 エネルギー切れの心配も無し、と。
 PS装甲がダウンすることも無い訳だ。

「ちなみにシステムXNに関しても簡易型の方だが搭載されている」
「同一世界間での転移も問題無い訳だ」

 攻撃しようにもそもそも見つけられず、どうにか見つけても幾重もの強固なバリアがその身を守っている。更にどうにかバリアを突破する手段があったとしても、いざとなればシステムXNの転移でその場を離脱可能。
 正直な話、敵にしてみればこれ程嫌な相手はいないだろう。更にレモン率いる技術班の事だ。攻撃手段に関しても、フレイヤ弾頭以外に大量に用意されているのは間違いない。
 何と言うか、敵対した時点でどうしようもない鉄壁の機動要塞だな。

「取りあえずニヴルヘイムの概要については理解した。確かにバジュラとの戦闘でこれがあれば色々と便利だったのは間違いないよな」

 何しろ前線に絶対安全な前線基地がそのまま出没するのだから、補給の問題を考えてもこれ以上無い程に便利な存在だ。
 だが、そんな俺の言葉に難しい顔をして溜息を吐くスレイ。
 尚、シェリルは俺達の話を聞いているのかいないのか、ただ唖然とした視線を建設中のニヴルヘイムへと向けている。
 まぁ、シャドウミラーで暮らしていれば、そのうち嫌でもこの類の驚きには慣れるだろうけど。

「確かに基本的に全ての攻撃は防ぎきるし、攻撃力に関してもかなりのものになるだろう。だが、それでもやはり欠点が幾つかあってな」
「欠点? ……宇宙に出られないとか?」

 原作で高度300kmまでしか上がれなかった。

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