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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
34 最悪の共闘
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トアップして繋ぎ、更に速度を上げる。
スターダスト自身も何処まで速度が出るかは分からない。
圧倒言う間に100メートルを走り終え、そのまま陸上競技の用具が放置されている練習スペースに突っ込む。
そして跳び箱なんかでよく使われる踏み切り板を通過すると車体が浮き上がった。

「うっ!?」

あまりの勢いで体が吹っ飛びそうだった。
必死にしがみつき、そのままフェンスを飛び越え、駐車場で待機中のパトカーの屋根を踏み潰した。

「うわぁ!?」

パトカーの中には木場がいた。
予想外の事が多発した挙句、責任は自分には無いとばかりにパトカーの中に籠城を決め込んでいた時だった。
天井が巨大なタイヤ痕と凹みが残り、スター・イリュージョンは駐車場に着地し、パトカーの群れの中央で180度方向転換して停車する。

「ロックマンだ!!」
「捕まえろ!!」

「...っ...あれが...ロックマン」

警官やWAXAに囲まれた状態、しかしバイクでグラウンドのフェンスを飛び越えてくるというあまりにも大胆過ぎる展開に反応できなかったのだ。
映画で見たことのない展開、見たこともない装備を纏ったバイクと圧倒的な戦力を備えた人間を目の当たりにすれば驚くのは当然だった。
周囲は一瞬の膠着状態に包まれる。
だが1人だけ、そんな中でスターダストと目を合わせた人間がいた。

...僕?

スターダストと目が合っていたのは、光熱斗だった。
スターダスト=彩斗と熱斗、お互い初対面、それも彩斗に至っては仮面を付けての対面だ。
しかし2人は間違いなく何かを感じた。
そのせいでスターダストも思わず一瞬、反応が遅れた。
まるでもう1人の自分のようにお互いが同じ空間で向き合う。
逃げることしか頭に無かったスターダストにとってはまるでボディーブローを受けたような衝撃だった。
いきなり見せつけられた現実から逃避するように、自然とスターダストの左手はクラッチを握り、シフトダウンするとアクセルを開いていた。
しかし普通のバイクのスタートとはわけが違う。
ロケットスタートとしか言いようのない発進でパトカーとパトカーの間をくぐり抜けると、そのまま学校の正門から一般道へと飛び出した。

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