憎悪との対峙
34 最悪の共闘
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ない。
特に胸のあたりが苦しく呼吸が辛くなり、全身に力が入らなくなるこの感覚。
だが傍から見れば、慣れすぎて超人じみているとすら思える忍耐力だった。
最初はデータを取るためにこの激痛で何度も意識を 失い、衆人環視の中で何度も吐きまくった。
シドウの他にも数名の人間が使用したが、最後まで残ったのは彼だけだった。
だがその状況と圧倒的に違うのは、研究者たちとは違い、敵は休む暇など与えてくれないことだ。
「ぐぅ!?」
顔をゆっくりと上げると、その時には強烈な蹴りが迫っていた。
情けなくもその場に転がり、地べたに這いつくばる。
しかし追い打ちを掛けるように数人のジャミンガーが無理やり両腕を掴んで起こすと、正面からまるでサンドバッグを殴りつけるかのような攻撃を次々と襲ってきた。
「ガァァ!!ウッ!!?」
「お前らみたいなスパイ組織がチョーシに乗ってっからだよぉ!!」
「!?...やっぱり...そういうことか...裏切り者め!!」
アシッド・エースを殴っているジャミンガーが口を開く。
その声には聞き覚えがあった。
先程、地下に突入したSWATの隊長の声に間違いない。
それによって全てが繋がった。
地下に向かった者たちは最初から裏切っていた。
地下に身を隠し、緊急時、すなわちイレギュラーによるValkyrieの作戦の失敗に備えていた。
「WAXAってのはいつでも警察の上に立って、妨害ばっかりしやがって!!!オレたちはお前らの部下じゃねぇ!!!」
「ウッ!?」
顔面、そして腹部に強烈な拳が直撃し、アシッド・エースは吐血した。
システムによる負荷、そして電波変換というもの自体へのリジェクション、既に常人の耐えられる領域を既に超えていた。
それに加えた集団リンチ、自分たちの正体を知った者を消そうとするのは当然、そして組織間の対立がますますアシッド・エースへの攻撃を加速させる。
だがアシッド・エース=シドウの忍耐力はその程度では消耗することは無かった。
「ハッ...良かったなぁ...」
「なに?」
「お前らがオレの部下なら今の今まで生きてられるわけないからだよ!!」
「!?うっ!」
アシッド・エースは掴まれた両腕を無理やり振り解き正面で自分を執拗に殴りつけていたジャミンガーの顔面に強力な頭突きを加えると、そのままブレードで腹部を突き刺した。
電波人間ながら元は人間、それに妨害電波の中では強化スーツを纏った普通の肉体を持った存在だ。
当然、返り血が吹き出し、ジャミンガーはその場に倒れ伏した。
だが1人倒してもまだ大勢いる。
再び両腕を捕まれ、サンドバッグ状態にされるとリンチが始まる。
「!?アカツキ...!!」
しかし今度はスターダストがアシッド・エース
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