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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
34 最悪の共闘
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に思えて足がすくんだ。
顔面に膝蹴りを受け、鼻が折れたような激しい痛みを感じた瞬間、恐怖が抑えられなくなった。
恐怖で痛みが消え、ただスターダストから逃げたい、それしか考えられなくなってとうとう逃げ出した。

「!?行かせるかぁぁ!!」

「がぁ!!?」

ジャミンガーが我武者羅になって逃げようとした方向は人質たちが逃げたのと同じ方向だった。
とっさに前の敵をハイキックで蹴り飛ばすと、そのまま体を捻ってターンし左手で持ったブレードを放り投げた。
それはダーツのように一直線にジャミンガーの背中に突き刺さり、その場で戦闘不能にする。
そしてすぐさま右手のブレードを逆手に持ち変え、下から振り上げ、そのまま後方に宙返りした。
戦闘開始から約1分、戦闘不能にした数は15人程、数が多い分、少数を相手にしている間に先にダメージを受けた者が休むことが出来るため、なかなか数は減らない。
そんな時、アシッド・エースとスターダストは打開策を考えながら、目の前の敵と戦っていると、逃げようとして背中に一撃を食らって倒れたジャミンガーが目に入った。

「ん?」

背中にウイングブレードが刺さったある種のアートのような状態で、稲妻のような音と閃光が僅かに発生するとジャミンガースーツが崩壊した。
ユナイトカードが割れたか、端末のシステムエラー、もしくは装着者の身体の限界か、電波変換した状態が保てなくなったのだ。
だが問題はそこではない。
ジャミンガーの正体の方だった。
腰に装備したM92バーテック、黒のブーツに防弾チョッキ、それも「POLICE」と書かれている筋肉質な男。
先程、地下に突入した警察のSWAT部隊の1人に間違いなかった。

「まさか!?うっ!?」

最悪の仮説が頭に浮かんだ瞬間、アシッド・エース=シドウの全身に激しい痛みが走った。
まるで全身の血管が引きちぎられるかのような激痛で動きが一瞬、鈍る。
勢いに任せてブレードで周囲の敵を斬りつけ、その場に膝をついた。

『シドウ!?これ以上は貴方の身体が保ちません!!』
「ハァ...くっそ...」
『スーツを強制イジェクトして生徒たちと共に離脱してください!』

アシッド・エースはまだ未完成だった。
出力だけなら大概のFM星人を圧倒し、1人でFM星に乗り込んで行ける程の能力を発揮できる。
しかし安定性には欠陥だらけとしか言いようがなかった。
装着者の肉体に大きな負担を掛ける。
もちろん人間に超人的な能力を与え、通常の空間とは別の空間に移行する、肉体を電磁波にしてしまうというのだから、人体に負担を掛けないはずがない。
だがFM星人を代表とする生物のそれにはどうしても近づけない。

「ハァ...ハァ...」

何度も経験しているというのに、なかなか慣れ
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