紅霧異変
Part8 主人公
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「さあ何処にいるかな?異変の首謀者は!!」
気合を入れ直すように大声で叫ぶと、少女の体が眩い光に包まれた。
すると次の瞬間、少女は閃光となって消え去った。
その場には、破壊された壁の瓦礫のみが残っている。
「・・・なんなの、今の?」
何が起こったのか、と首を傾げながら呟くレミリア。
だが、俺の頭はある一人の人物を思い浮かべ、少しパニックに陥りかけていた。
忘れていた、霊夢に並ぶ主人公を。
霊夢『だけ』を倒すためだけに練られた作戦を帳消しにしてくる。
霧雨 魔理沙。
魔法を操る程度の能力を持つ、魔法使いの少女。
「博麗の巫女では無さそうね、巫女服じゃないし。興味本位で侵入してきたバカかしら?」
魔理沙を知らないレミリアは、心底呆れたような表情を作る。
「と言っても、妖精メイド達でやれるかは分からないわね。博麗の巫女が来るまでに排除しときたいけど・・・」
そこまで言うと、レミリアは此方に視線を送ってきた。
何か嫌な予感が・・・。
「貴方、あれを潰しなさい」
「・・・マジすか」
予感は的中。
冗談ではない。相手は主人公の一角、魔理沙だ。俺程度で勝てるかどうか分からない。
・・・いや、そもそも武器が『フランから貰ったスペルカード』しか無いから、戦闘すら出来ないのですが。
「はい、早く行く」
どうやら此方に拒否権は無いらしい。
・・・どうなっても知らねえぞ。
「はあ・・・移動速度を100に」
ただし、俺は速度に関しては並べる自信がある。
携帯をポケットにしまい、床を蹴った。
紅魔館の中で、高速と高速の戦闘が始まる。
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