第十一話
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いがありそうだ」
次の日、タバサがシルフィードに乗ってドクターの古屋に現れた。
ドクターは今は居ない。昨日話した変異をその目で確かめるべく探索中だ。
俺はタバサを招きいれ、紅茶を振舞った。
「貴方達のおかげで母上は助かった。ありがとう」
そして少ないけれどと、エキュー金貨で300手渡してきた。
それから。
「借りひとつ」
律儀なものだ。
その母親はと言うと、キュルケの実家を頼って亡命したらしい。
政治的にも今はゲルマニアに居るのが安全か。
そんな時、玄関の扉をノックする音が。
コンコンコン
「アオ」
怪訝に思ったソラ俺にどうすべきか聞いてきた。
今回は本当に外の人物に心当たりが無い。
ドクターと付き合い始めてかなり立つが、ドクターの古屋を俺達以外が訪れたことは今まで一度も無かった。
コンコンコン
さらにノックは続けられる。
タバサは無言。
アルビオン軍か?
ドクターが居ないことが悔やまれる。
居たら居たで厄介な事になるが、ここら辺り一帯の精霊と契約しているドクターを前にしては魔法使いも傭兵も物の数ではない。
ドンドンドンガラッ
扉が勢い良く開け放たれる。
そして開け放たれた扉から覗く人物はと言うと、ルイズ、サイト、マルクスにウェールズ。それとフードを被ってはいるが恐らくアンリエッタだろう。
「こちらから開ける前にそちらで開けるのは礼儀を失していると思うのだが」
「それはすまなかったわ」
ルイズが謝るが、どうにもその態度にすまなそうな欠片は無い。
「この場所を知っているのは居ないはずだが、タバサ?」
フルフル
首を振るタバサ、教えては居ないらしい。
ならばつけられたか。
「つけられたな」
「後ろを追ってくる気配は無かった」
弁解するタバサ。
しかしあっちには四極のマルクスが居る。
前世の知識をいかして風の魔法でステルス効果を生み出す魔法くらい作っていても不思議じゃないか。
「今日は貴方達にお願いがあってきたわ」
そうして語られた内容を要約するとこうだ。
トリステインを奪還したいから手を貸せ、と。
長々言い訳のような講釈をされたが実際はこれだけだ。
「お断りします」
「な!?」
関わりたく無いと前も言ったと思うのだが…いや言ったのはタバサにだったか?
俺が断るのが予想外だったのだろルイズが驚愕の声を上げた。
「何故!?あなたそれでもトリステイン貴族!?」
「もとトリステイン貴族だ。今はアルビオンに支配されている」
「それを奪回しようとしているんじゃない!?」
「何故?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ