閑話休題『転校生は突然に……』
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スメイトはほぼ全員居る
女子数名は顔を真っ赤にして卒倒する者も居れば、手で顔を隠すも指の間から目を覗かせている者も居た
一方男子はと言うと口を開け唖然としている者も居れば、血の涙を流すように歯を食いしばり、鬼の形相をしていた
「数年ぶりだな、暁斗」
暁斗の目には数年前旅先で色々あって知り合った親友とも言える人物、神室祇 緋奈鞠(かむろぎ ひなぎく)だった。
当の本人はと言うと暁斗の反応を見る限りしてやったと言わんばかりの笑みを浮かべている
「……ひな、ぎく…?」
「キミの愛しの神室祇緋奈鞠が会いに来てやったぞー?」
片目を閉じ、ニヤリとも言える笑みを浮かべる緋奈鞠とは反対に暁斗は肩をワナワナと震わせていた
「……バカ野郎おぉぉぉぉぉぉ!!」
「え、ちょっと何処へ…!?」
この羞恥に耐えられなかったらしい暁斗は緋奈鞠の腕を掴み教室を飛び出し、何処かへと走り去って行った
◆
「…ッア、ハァ…」
「ハァ…一体、ッハァ……突然どうしたんだ…」
暁斗が向かった先は現在、あのリアス部長率いるオカルト部以外ほぼ無人な旧校舎
二人とも肩で息をしており、緋奈鞠は喋るのがやっとだった
暁斗の返答はなく、呼吸音だけが続いた
そして暫くして、口を開いた
「……ったく、初日からなんてことしてんだよ…!」
暁斗の声には若干強みがあり、怒っているのかと緋奈鞠はやりすぎたと思ったが
「…コレじゃろくに教室入れねぇじゃねぇか……」
「暁斗……もしかしなくても、照れてるのか…?」
その顔は真っ赤とまでは行かずともそれなりに染まっており、緋奈鞠はまさかとは思いつつも恐る恐る尋ねる
「……恥ずかしくない訳ないだろこのバカが」
「いたっ」
ふざけるな、と言わんばかりに軽く頭を叩く
転校生と名ばかりの親友から初っ端からクラスメイトのど真ん中でキス……ある意味ラッキーなのかもしれんが後の事を考えるとアンラッキーしか浮かばねぇ…
「…むー、そんな邪険にしなくてもいいじゃないか」
「……転校初日から頭痛がする問題作ったのは何処のどいつだ」
そんな可愛く頬を膨らませてコッチ見たって許しません
「……キミは中々酷いな、私はファーストを捧げたと言うのに」
「ぶっ!?」
突然、緋奈鞠のとんでもないカミングアウトに俺は思わず吹き出した
え、ファーストが、え!?
「……え、あ、いや…えぇ!?」
「なんだ?その『まさかお前まだファーストだったのか』という表情は」
いやだって容姿端麗、スタイル抜群、性格も悪い所はほぼ無い………美少女の要素を満点した貴女がファーストですと?
「全く…私がそこら辺の誰とも知らん馬の骨のよ
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