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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第60話 ヴィヴィオの想い
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スピードもパワーもクレインより上回っていたのだが、それも届かずただただカウンターを受けるばかり。バルトマン自身にかかる負担の影響もあり、クレインは負担を少なくし、バルトマンが自滅するのを待っていたのだった。

(コイツ、やはり………!!)

「誰が君を回収したと?前に付けたレリックの影響で君は魔力枯渇症に加え、心臓自体にダメージを負ってしまった。このまま安静にしてれば暫くは生きて行けただろうけど、今の君はどこまでもつのやら………だからこそバルト・ベルバインを造り、君は捨てたのだが、まさか牙を向いてくるとはね………」
「うるせえ!!テメエだけは俺でカタを付けなくちゃけねえんだよ!!」
「その意地こそ自滅の道だと何故思わないんだか………それとも分かっててやっているのかい?それこそ君はバカだと言わざるおえない」
「バカで結構!!俺の生き方なんてバカなだけだろうが、それでも全うに生きている奴の邪魔をさせるわけにはいかないだろ!!」
「他人を想う?君がかい?人も生物もゴミの様に殺し、巻き込んだ君が?」

そう言って大きな声で笑うクレイン。
怒り狂うかと思っていたが、バルトマンの反応は予想外だった。

「笑えばいいさ、俺自身もバカバカしいとは思ってんだからな。実際最初は誰がどうなろうとお前を殺せればいいと思ってたんだよ。………だがアイツと一緒に居て、そしてアイツと久しぶりに会って俺も変わっちまったんだよ………」
「アイツ………?」
「バカが付くほどの親バカな奴でよ………自分も狙われてんのに、自分だけで冥王教会どうにかしようと動いたりして、全く………見ていられなかった。もう1人はアイツのせいじゃねえのに、律儀に俺の事を待っていやがった………そんでもって余計な物まで持たせやがって………」
「………」

その話を聞いている内にクレインの顔に笑みが消えていった。

「だけどよ、そんな奴等を俺は大事に思っちまったんだ。認めたくねえ、また弱くなっちまう、あの時みたいに守れずただただ暴れるだけの俺に………だけどよ、ふとあの時の戦いを思い出しちまった。俺を倒した2人のコンビをよ………あの2人も大事な者達の為に俺に向かって来た」
「黒の亡霊………」
「俺もあやかってみようかと思ってな。だからなクレイン………」

そう話すバルトマンの動きが変わった。ボロボロでフラフラの筈なのに、体の芯はしっかりしていて、目の光が一層強くなった。

「俺も自分の守りたい者を守る為に………テメエを殺す!!!!」

更に強くなった力に身構えながらもクレインは逃げず相対する。

「分かった、私も君を倒そう。虫唾が走る………根拠もない力に振り回される様が私は一番嫌いなんだよ」
そう言って右腕を少し引き、拳を力強く握る。

「リボルリングバンカー………
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