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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十八話『本日は休息日和・駅前編』
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その一言に、蘭は思わず口をつけたカフェオレを吹きこぼしそうになった。
「お……、おつ……、お付き合いだなんてっ……!?」
慌てふためく蘭だが、セシリアのほうはそれを不思議そうに見る。
「蘭、セシリアに他意はないから。単に一緒に知り合ってから長いか聞いただけよ」
「ああぁ……、すっ、すみません!」
呆れ気味に溜め息しつつ、鈴が蘭の“早とちり”を諌める。
「あたしも修夜も、弾と蘭とは中学に入ってからすぐだったわね」
蘭は自身の勘違いに赤面している間に、鈴はとりあえず話を先に進めていく。
「あたしは一夏と修夜に弾を紹介されて、そのあと休みの日に食堂に連れていかれて蘭と知り合ったのよ」
「なるほど……」
「普通、商売敵になりそうな店にご飯に誘う方が、どうかしている気もするわよ……」
「なんというか、一夏さんらしいですわね」
「一夏が誘ったのか?」
「一夏以外、誰が誘うのよ」
セシリアの発言を訝しんだ箒だったが、鈴の一言に不承ながら納得してしまう。
「セシリアさんと箒さんは、修夜さんや一夏さんとどういったご関係なんですか?」
「わたくしは、クラスメイトです。最初は少しケンカもしましたが、それ以来はISの訓練を交えながら、楽しくお付き合いさせて頂いてますわ」
「私は小学校に入学してからだ。私も最初は仲が悪かったが、二年生に上がったときに実家の道場でもめ事を起こして、そのとき庇ってもらってから、二人とはずっと一緒だったんだ」
「ちょっと、なにそれ初耳なんだけど」
「わたくしもですわ」
「あ……。実は……、最初の頃は一夏とは剣道の実力を張り合っていて、結構ケンカも多かったんだ……」
少し気恥ずかしそうする箒に、一同が注目する。
「まぁ、そういう鈴さんも、一夏さんにグーパンチしたって聞きましたけど?」
「あっ……、アレは、人のスカートに頭突っ込んできた一夏が悪いのよっ!」
「……なに?」
「まぁ……!」
再びの衝撃発言に、今度は鈴に注目が集まる。
「……っ。あの馬鹿、最初に遇ったときにこけたはずみで、人のスカートに頭突っ込んで来てさ。ちゃんと謝ったから、それだけなら我慢したけど……」
呼吸を置いた鈴の手が、拳を作って力を込める。
「アイツ、人の下着の柄を見て『かわいいパンツだね』とかフザけたこと抜かしたのよ、信じられるっ!?」
「り、鈴さん、声が大きいですわっ……!」
思い出して腹が立ったのか大声になる鈴を、セシリアが慌てて止めに入る。
「まぁ、それはさすがに……」
「擁護の余地、ないですね……」
力無くかぶりを振る箒。蘭も鈴の言動に同情を禁じえない気分だった。
「そ、そういえば、『ISの訓練も』っておっしゃてましたけど、修夜さんって強いんですか?」
話題の転換を図るために、とりあえず蘭はセシリア
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