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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十七話『本日は休息日和・食堂編』
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もしれない。だけど、それだけ真剣な奴だっている。
入試倍率が高い中でそれを突破した生徒達は、それだけISに関する【何か】に真剣に取り組んでいる。だからこそ、今に繋がっている。
俺や一夏のように、政府の命令で入れられたのとは違う……本当に頑張って、入試を突破した事実がある。
「さっきも言ったが、本当なら俺だって、お前の意思は尊重したいと思う。だけど、それは今ここで、すぐに決めて良いものじゃない。真剣に考えて、目指すべきものを見つけて、初めて決意できるものなんだ」
そう、俺やセシリア、鈴たちが、自分の目的の為に学園に入学を決意したように。
一夏や箒たちのように、日々の中で自らの目標を探し続けていたように。
みんな真剣に考えて、その目標を目指したくて、日々を頑張ってる。
だからこそ、蘭のような考えを、俺は認められない。そんな簡単に決めて良いものなんかじゃない。
「……蘭、お前も修夜の夢は知ってるよな?」
そんな風に思っていると、突然一夏が、蘭にそう聞いてくる。
「えっ、あっ、はい……」
一夏の質問に、少しだけ戸惑いつつも蘭は頷く。
「俺はさ、正直なところ……修夜と違って、夢とか目標なんてなかった。ただ、自分には力があるって知って、それだけでただ流されるように入学しただけだった」
そんな蘭に一夏は、当時の自分を思い出すように言葉を紡ぎ始める。
「けど、IS学園に入って、修夜やクラスのみんなと接して行くうちに、目標を見つけられた。……いや、俺が本当に願ってたものを見つけられたんだと思う」
真剣な表情で、自分の手を見つめながら、一夏は言葉を続ける。
「……本当に、願っていたもの…?」
「ああ。修夜が俺たちに語った夢より小さいかもしれない。だけど俺にとって、それは絶対辿り付きたい目標で、叶えたい夢なんだって、今なら言える」
そう言って、一夏は自分の手を握り締める。
「だからさ、修夜が蘭の入学を反対する理由を聞いて、すげぇ納得出来た。今までの俺だったら多分、訳も分からないまま、修夜に突っかかってたかもしれない。だけど、理由を聞いて納得できた今は、俺も修夜と同じ考えだ」
厳さんたちには申し訳ないけどさ……と言いながら、一夏は苦笑する。
「……そうね」
そんな一夏の言葉を聞いた蓮さんが、目を閉じて頷く。
「確かに、修夜くん達の言う通りね。この件は、今この場で決めて良い事じゃないわ、蘭」
「お母さん?」
微笑みながら蘭を見つめ、言い聞かせるように喋る蓮さん。
「あなたが何を考えて入学を決意したのか、なんとなく分かるわ。だけど、それは本当に、きちんと考えた上で出した答えなのかしら?」
「…………」
蓮さんの質問に、蘭は俯いてしまう。
「もし違うなら、あなたはその事で後悔してしまうかもしれない。そうじゃなくても、進む道の困難に
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