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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第三章『更識簪』
第三十七話『本日は休息日和・食堂編』
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心が折れてしまうかもしれない。
 そんな事になるのは、あなただって嫌でしょう?」
「……うん」
彼女の言葉に、蘭は頷く。
「それなら、今度はゆっくりと考えなさい。その上で出した答えなら、修夜くんだって喜んで賛成してくれる……そうでしょう?」
「ああ、じっくり考えた上で出した答えなら、俺も一夏も、弾だって賛成してくれるさ。……だろ?」
蓮さんの質問に、俺は微笑みながら答えて二人を見る。
「もちろん。その時は歓迎するさ」
「俺はその時になってみないと分からないが……ちゃんと考えてなら、止める理由はねぇよ」
「一夏さん、お兄……」
笑顔で頷く一夏と苦笑を浮かべる弾を、蘭は交互に見つめ、その後で何かを考えるかのように顔を伏せる。
「……だったら…」
「……ん?」
「だったら、もっと教えてください。IS学園の事、修夜さん達が過ごしてる日々の事を……!」
顔を上げ、真剣な表情でそう俺に言ってくる蘭。その瞳は、先ほどまでと違う、確固たる意思の光が宿っていた。
「蘭、お前……!」
蘭の願いに、思わず弾が止めに入る。しかし、蘭は言葉を続ける。
「確かに早急だったかもしれないけど、私がIS学園に入学したいって言った気持ちに、嘘は無いつもりです。だけど、お兄が知っている事を私は知らない。修夜さん達がどんな風に過ごしてるのかも、IS学園がどんな場所なのかも、何一つ知らないんです。
 だから、今度はちゃんと聞いて、その上で判断したいんです! お願いします、修夜さん!」
そう言って、蘭は頭を下げてくる。
「修夜」
「わかってる」
そんな彼女の様子に、一夏は俺に声をかけ、俺も頷く。
「弾、この後の予定で街に出るなら、数馬の奴も呼ぶんだよな?」
「えっ? ああ、まぁそうなるけど……」
俺の突然の質問に、戸惑いながらも頷く弾。
「なら、そこに蘭と何人かの友人を入れても問題ないよな?」
「ああ、別に構わねぇけど……誰を呼ぶんだよ、修夜?」
怪訝そうな表情でそう問いかける弾に、俺は少しだけ笑いながらこう答える。

――「学園にいる仲間たちをちょっと……な」

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