第十話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
サ。
仕方ない…
助け舟を出すか。
原作乖離の原因はマルクスの責任だが、それでタバサが救われないのはいただけない。
原作を知るからの感傷なんだけどね。
「ドクター。その心を狂わせる水魔法薬を作ったのはエルフなんだけど」
「なんと」
タバサは何故そのような事を知っているの?という目で俺を睨みつけている。
「だから人間の魔法使いじゃ解除は不可能。ドクター、俺からも頼むよ」
「お願いします」
俺からの援護を受けたタバサが深く頭を下げ騎士の礼をした。
しばらく黙考していたドクターがその口をゆっくりと開く。
「まさか同胞が人間へと干渉していようとは…わかった。だが今回だけだ」
「だってさ」
そう言って俺はタバサに向き直る。
「ありがとうございます」
そういったタバサはその顔は涙が溢れていた。
「しかし薬を作るのに1週間ほど掛かる。これはどれだけ急かされてもこれ以上短くはならん」
「わかりました。1週間後また来ます。金品でしかお礼は出来ませんが」
もう一度ドクターにあたまをさげたタバサはこちらを向いた。
「貴方もありがとう。この礼は必ず」
「気にしなくても良いよ。薬を作るのはドクターだし」
「それでも」
「そっか。それじゃ貸し1つで」
その言葉にコクンと頷きタバサは古屋を後にした。
キュルケに無断で着いて来てしまったので一度戻り、1週間後また来るようだ。
なにはともあれ、タバサのお母さん、救われるといいね。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ