第十話
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「な!それじゃ姫様は?」
「恐らくすでに捕らえられているでしょうね」
と、キュルケが無情に言い放つ。
「アンリエッタ…」
意気消沈のウェールズ。
「助けに行かなきゃ!」
「どうやってよ?」
「どうって…どうにかしてよ!」
「ルイズ少しは落ち着きなさい」
「落ち着いてるわよ!」
キュルケがたしなめるもさらに激昂するルイズ。
「マルクスからも言ってやってよ」
「そうだね…アンリエッタ女王陛下を助け出すにしても情報が足りない、先ずは情報を集めないと」
「あう…」
言ってる事はもっともだが既にアンリエッタを助けたからといって事態が好転するとは俺には思えない。
……認めよう。もはや原作は完全にブレイクしたと。
しかも切欠を作ったのは間違いなくマルクス。
俺は敵意丸出しでマルクスを睨んでいた。
「何かね?」
そんな俺の視線に気づいたマルクスが睨み返してきた。
「いえ、何も」
「何か言いたそうだな?」
俺はその言葉を無視する。
「貴様!」
すると俺を締め上げるべく距離を詰めてくるマルクス。
「ちょっと止めなさいよ」
キュルケが間に入って仲裁する。
「祖国がこんな事になって気が立っているのは解るけど、今は落ち着いて」
「あ、ああ…」
キュルケの仲裁で一応は引き下がるマルクス。
その後ルイズ達トリステイン組はああだこうだ話し合うも結局良い案は浮かばず、時間だけが過ぎていく。
俺はもう付き合いきれないと退出を試みる。
「ソラ」
俺はソラに声をかけると身振りで退出の意思を伝える。
「わかった」
こっそりその場を去ろうとしたのだが、タバサには見つかってしまった。
「待って」
しっかりとマントを握られて放してくれない。
「私の頼みを聞いて欲しい」
……すでに原作乖離は確認している。
このまま進んでタバサの母親が元に戻る可能性は有るのだろうか?
などと逡巡しているとルイズのキンキン声に呼び止められた。
「ちょっと!皆が一生懸命話し合っている時にあなた達は何処へ行こうとしているのよ!」
祖国を救おうとしているのはわかるが、杖も持たない魔法使い数人で何が出来るというのやら…
「いえ、アンリエッタ女王陛下の救出は皆様に任せて、俺達は退出しようかと」
「君は祖国が心配ではないのか!?」
マルクス。原因を作ったお前だけには言われたくなかったぜ。
きっと気づいてないのだろうが。
ダメだ余りの理不尽さに切れそうだ。
「どうして俺達が貴様の尻拭いをしなければ成らない!」
「どういう意味だ」
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