暁 〜小説投稿サイト〜
横浜事変-the mixing black&white-
宮条麻生は少年にこの世での根本的な生き方を説いた
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しかし、ケンジは究極的なところを間違えている。それは自身の熱意を捧げる相手だ。
故に彼は止まらない。例えその先に待つものが殺し屋だろうが軍隊だろうが化物だろうが宇宙人だろうが、彼は諦めない。
怖いものは怖いと言う。綺麗なものは綺麗と言う。悲しい事には悲しむ。
そして仲間や大事な人が傷付けられたら怒る。ただ、それをぶつける場所が間違っているだけなのだ。もしくは彼すら気付かない自身の内に秘められた狂気的な何かが行動を促しているのかもしれない。
とはいえ、結果的に暁ケンジは歪んでいる。裏の住人が彼の想いを聞けば、こう言い放つだろう。
一度浸り込んだ世界から綺麗さっぱり消える事なんて出来る筈がない。何故なら、そこには自分が歩いて来た足跡が確実に残っているから、と。
けれど、彼はそれを知らない。復讐が終われば全てが終わると思っている。だからこそ、それを知った時、彼はどんな行動を取るのだろうか。
答えはまだ、藪の中だ。
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