マクロスF
0786話
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ルーベリーチョコを注文したけど、兄ちゃんはどうする? お勧めはゴーヤクレープだ」
そう。そのクレープ屋の店主は、俺が麻帆良にいた時に何度か会ったクレープ屋の店主その人だった。
勿論今の俺の容姿はネギま世界にいた時の10歳程とは違って20代だ。それ故に向こうは俺を分からないだろうが、それでもこうして1年半もの間このクレープ屋が潰れてなかった事には思わず笑みを浮かべる。
この移り変わりの激しい麻帆良で、それでもまだこうして生き残っていたって事は、この店のクレープの味が評価されているからこそなのだから。
……この移り変わりの激しい麻帆良で、それでもまだゴーヤクレープを勧めてくるのはどうかと思うが。
「そうだな、この南国風クレープってのをくれ」
写真に映し出されている、マンゴーやパイナップル、キウイといった果物と生クリームがたっぷりと包まれている、少し高めのメニューを選択する。
ネギま世界の今は10月で既に秋も真っ盛りだけど……そもそも俺達にとっては世界ごとに季節は違うんだし、それ程気にする事じゃない。
ああ、でも日本で秋だとすればサンマ辺りを食いたいな。大根おろしを添えて。
四葉辺りに頼んでみるか。
脳裏にサンマの塩焼きを思い浮かべつつも、早速と渡されたクレープを食べる。
甘い果物と濃厚な生クリームの味が口いっぱいに広がり……
「ああああああああっ! いたーーーーっ! ちょっと3人とも、アクセル君が本当にいたよ! こっちこっち! ほら、あそこ!」
その瞬間、そんな声が聞こえてくる。
聞き覚えがありつつも、随分と久しぶりに聞こえてくる声に振り向く。そこにいたのは、半年前に比べて大人っぽくなっていた美砂。他にも当然の事ながら円、あやか、千鶴の3人も姿もある。
美砂が俺を見つけて叫ぶと真っ直ぐに突っ込んできた。そのまま勢いを殺すこと無く飛びかかってきたのを受け止め、そのまま美砂を抱きしめつつシェリルに持っていたクレープを渡す。
1年半ぶりということもあり、俺が知っている時よりも随分と大人っぽくなってはいるが、それでも中身はあまり変わっていないらしい。
高校の冬服に包まれた柔らかく暖かい身体を抱きしめていると、そんな美砂のすぐ後から円とあやか、千鶴の3人も飛び込んでくる。
そんな3人も受け止め――普通なら受け止めきれずに倒れていただろう――て、その場で動かずに抱き留める。
「アクセル君、全くもう。あまり心配させないで下さいな」
「本当に。私達がどれだけ心配したと思ってるのよ。いきなりいなくなって、それで1年半も……」
「あらあら、まぁまぁ。アクセル君の事だから心配は無いと思っていたけど、それでも私達に対して心配を掛けるというのはどうかしら? ね?」
「ぎゃふっ、ちょっ、ちょ
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