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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十一話
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……そんなの、違うッ!」

ラザリスの言葉に僕達より一歩前に出て声を出したメリア。そのメリアの言葉にラザリスはジッとメリアを見つめて静かに問い掛けた。

「何が違うんだい、ディセンダー?」

「……確かに……ラザリスの言う事はあってる所もある。……だけど創造が作るのは罪だけじゃないっ! 楽しみや、喜びや、幸せだってあるっ! ……私は……私が見てきたこの世界のヒト達は……少なくともそうだった……」

ラザリスの問いに途切れながらもそう声上げていくメリア。言葉を出しながらメリアは一度僕達の方を振り返って小さく一度頷くと、再びラザリスに向き直り言葉を続けた。

「……だから……それを『罪』だなんて言って、一人で背負おうとしないで……。世界樹は……きっと、そんな生き方……望んでない……」

「ッ! だったらっ! だったら何故、僕を取り込んだっ!? 僕を封じ込めてまでっ!!」

「……一緒に、生きたいからだよ」

真っ直ぐとラザリスを見てそう言葉を続けたメリア。そのメリアの言葉にラザリスは再び叫ぶように、吠えるように声を上げる。ラザリスの言葉に、僕はメリアと並ぶように一歩前に出てそう言った。
元々、このルミナシアがジルディアを取り込んだのは今はまだ『理』が違い、共に生きていく事が出来ないジルディアの世界を、一緒に生きていこうとする為に取り込み星晶で『休ませて』いたのだ。
だから、決して……このルミナシアは彼女のジルディアを否定している訳ではないのだ。
ラザリスは僕のその言葉を聞くと、キッと睨んだまま僕に向けて口を開いた。

「……君にも聞きたい事があったよ、イレギュラー。君はどうして……こんな世界の為にそこまで命を張れるんだい? 『君の世界』と全く関係の無いだろう、この世界を……」

「……この世界が好きだからだよ、ラザリス。確かに、君の言う通り……この世界は僕の世界とも、君の世界とも違う。この世界のヒト達の醜い所や、汚い所もそれなりに見てきた。……だけどさ、メリアの言う通り、この世界はそれだけじゃない。大切なヒト達を守る意志も、人々が変わっていける姿も、人を好きになる想いを見てきた。だから、僕はこの世界を好きになった。だからこの世界の為に出来ることはなんだってやってやろうって決めたんだ」

僕を睨んだまま問い掛けてきたラザリスに、真っ直ぐと向き合ったまま僕は自分の想いをラザリスへと伝えた。
僕の言葉を聞き、ラザリスはゆっくりと顔を俯かせて静かに言葉を出した。

「……そう、かい。『好き』になったから、か。……もし君が、このルミナシアの世界じゃなくて……僕のジルディアの世界に来ていれば……」

「……こんな綺麗な世界だからね。もしかしたらジルディアの世界を好きになって……そのジルディアを救うために動く君を見て
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