第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
26.Jury:『Necromancer』
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バウォッカ》』って訳分かんない訳よ」
「超摩訶不可思議です……というより、私達にも同じように超擬装すれば良いのでは?」
『そんなに誉められるとオイラ照れちまうニャア、後、正体を誤解されたら面倒ナ〜ゴ。オイラ、本当のオイラでフレンダちゃんと最愛ちゃんに振り向いて欲しいのニャアゴ』
「結局、キモい訳よ」
「超キモいんで寄らないで貰えます?」
『照れちゃって〜、可愛いニャアゴ』
「「マジキモい」」
と、大柄な体をお道化させて。端から見れば、軟派な大男が女子高生と小学生に言い寄っているようにしか見えまいが。
それにしても、情けない話だろう。そんな状況を前に、誰もが無視を決め込んでいる。世渡り上手と言うか、意気地無しと言うか。
『リアルなトーンは流石に傷付くニャアゴ……しかしてダイヤモンドが砕けないように、彼女いない歴=年齢のこのジャーヴィスは諦めニャア! 即ち、先ずは三人であそこのカラオケにでも行こうナ〜ゴ』
「とりあえず、ビチグソと比較されたダイヤモンドに超謝ってください……そして、超自殺志願者ですか、あんた?」
「……アンタねぇ、そんなに原子崩しされたい訳?」
残念ながら、この学園都市にそんな状況に介入する意気地を持つ者は極僅か。有り体に言えば、学園都市二八〇万人の内の七五〇〇人、五二〇分の三程度には居るやも知れぬ。
即ち、五十人に満たないこの道のりに居る可能性は度外視できるのである。それでなくとも、手に届く内ならば『賽子を何度でも廻せる能力』の持ち主だ、彼は。
『決まってるニャア、挑む事にこそ意味が』
「──そこらで止めなさいよ、大の男が見苦しい」
「そうやねぇ、最近の若者としてはハングリー精神は見上げたもんやけど」
「引き際を弁えるのもまた、良い男の条件だにゃ〜」
『あるん……ナ〜ゴ?』
突如、背中の側から掛けられた声。凛とした、確かな自己を持った声だ。振り返る、人の神経を逆撫でするかのような困惑の猫面をわざとらしく浮かべた、性悪猫が。
──驚いた。いやマジで。見れば、三人。俺はどうやら五二〇分の三の確率を引いたらしい。どうせなら、宝籤か何かに当たりゃあ良いものを。いや、俺が宝籤なんて買おうモンなら特等から独占できる。即座に警備員がすっ飛んでくるだろうが。
まあ、個人的には、今日のは当たりの部類だが。
最近、見た覚えのあるその制服。白い半袖のカッターに紺色のスカート。そして、同じ配色のカッターにスラックス。彼にとって、学校名とは『部活』の看板。即ち──名も知らぬのであれば
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