第14話 中国はありとあらゆるものが雑というのは偏見だ
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上がると、アスラをまるで子供の用に軽々と運んで行った。
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「これでよし‥‥っと」
雨はアスラに毛布を優しくかけてあげた。
「無理しちゃいけませんよ」
と言い、頬に手を添えている。
「世話焼きさんなんだね」
マリーは雨に言った。
「だって、会ったばっかりの人にここまでしないから」
雨は顔をマリーの方に向けて答えた。
「この村には子供が沢山いて、その世話をよく任さるんです。
でも、こんなに大きな子供の世話は初めてですけどね、ふふふ」
雨は優しく微笑んだ。
「あっ、そういえば名前訊いてなかったね。お名前は?」
マリーの思い出したかのような問いに雨は答えた。
「雨です。よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくね、雨ちゃん」
マリーはあまり名前について気にしないタイプのようだ。
「そういえば必死に謝ってたのって何だったの?」
マリーは軽い気持ちで訊いたが、雨にとっては言いにくいものだった。
「あの‥‥‥えっと‥‥‥‥わ‥‥‥私の‥‥‥お胸に‥‥‥‥‥‥」
「アスラが当たっちゃったの?」
「は‥‥‥‥はい」
雨は頬を少し赤く染めた。
「アスラってそういうのに弱くて、す〜ぐ慌てちゃうんだ」
マリーは笑顔で言った。
「でも、こんなにお胸がおっきな人に
当たっちゃったら誰でも慌てちゃうよねぇ」
雨の顔が更に赤くなった。
「そ、そんなに嫌だったでしょうか?」
マリーは首を振った。
「むしろ、うれしかったと思うよ? でも、アスラは自分より相手のことを考える人だから
雨ちゃんが嫌じゃなかったかの方が心配だったんじゃないかな」
雨はそれを聞いて、少し落ち着いた。
そして、アスラの顔を見た。
「お優しい人なんですね。さっきも私に何度も謝ってくれましたから」
雨は深々とDOGEZAをしているアスラの姿を思い出した。
「あれって何なの?」
「ちょっと私にも分かりませんが、アスラさん独特の謝り方なのでしょう」
違います。あれは周りの人に「これくらい謝ってんだから許してあげろよ」と
思わせるための手段です。 まぁ、誠心誠意の謝罪でもありますが。
「蛹さん詳しいね」
そりゃあ、そっちにはない文化(?)ですからね。
『誰と話しているんだろう‥‥‥?』
「‥‥‥‥ん?‥‥‥ここは‥‥‥‥」
迅が目を覚ましたようだ。
「お?見たことのある顔が見えるけど‥‥‥」
「久しぶりですね、迅さん」
迅は少し考えて、どうにか思い出したようだ。
「あ!雨ちゃんか!久しぶりに見たなぁ〜〜」
迅は雨の身体を
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