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仮想空間の歌う少年
2ースノードロップの日常 (中編)
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「なんでも『僕がそっちの領土に着くまでにシノンにこのALOをレクチャーして!』なんて頼まれたからネ!」
「え…??」

領主プレイヤーにそんな初心者レクチャーを頼むなんて…。
ん?
私は思っていた疑問を口にする。

「あ、あの。スノーって凄いんですか?領主であるあなたにそんなこと頼むなんて…。」

その疑問に対してアルシャさんは苦笑いで。

「彼はネ…。『音の死神』の異名を持つからネー。戦闘においてはこの世界でトップレベルだヨ?面倒くさがりやだからあんまり戦わないけどネ…。」

そうするとアルシャさんは笑って私を見た。

「シノンちゃんの事は聞いてるヨ!いつも惚気話でよく出てくるからネ〜!」
「な…??」

そうするとアルシャさんは私の反応を見てにゃははと笑う。
そしてさてと、とアルシャさんが言うと。

「とりあえず店とか戦い方とかいろいろ教えるからよろしくネー!」
「はい!」

そうやってアルシャさんはトコトコと城下街へと足を運んで行く。私もその後をついて行った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「まあ、こんな感じかナー?」

私の武器ロングボウを買って。そのロングボウの使い方の説明や、チュートリアル的な敵を倒すとアルシャさんは。

「さて、そろそろスノー君がくるみたいだからネ!私のレクチャーはこれでおしまい!」
「ありがとうございます!」

私はここまで親身に教えてくれて思っていた感謝を込めてお礼を言う。

「礼を言うのはこっちもだヨ?まさかロングボウにあんな不意にスナイパーの様な使い方をするなんて…!目からウロコだったヨ!」

そう言うとアルシャはふと空を見て。

「あ、スノー君来たヨ!」
「え?」

そうアルシャが言った直後。一陣の風がフワッと舞ったと思うと。
…現実の佳を茶髪に染めて小さな馬の耳を付け、端がボロボロの赤いコートに黒のシャツ、黒のズボンを来た少年が舞い降りていた。その少年の背中には死神の様な大鎌が装備されていた。

「ルーちゃん!シノンの事ありがとう!」
「いえいえ大丈夫だヨ?…それじゃうちはこの辺で!」

そう言うとアルシャさんは何か呪文の様な物を唱えるとフワッと消えてしまった。

「ん…。さすがルーちゃんの魔法だな…。」

そうスノーは呟いて。私の方を見て笑顔で。

「ようこそ♪アルムへイム・オンラインへ!
…待ってたよ。シノン。」

そうするとスノーは私の頭を撫でて。

「ん♪やっぱりシノンのアバターはかわいいね♪」
「ありがとう。」

私は何と無く恥ずかしくてそっけない感じで答える。

「そっけなく返した感じでも顔が赤いよ?」
「…??」

そうス
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