第一章
[2/2]
[9]前 最初 [2]次話
二人きりでしたね」
「楽しい時間はすぐに終わるものなのよ」
アフロディーテはアドニスにこう返した。
「だからそれはね」
「それは?」
「短く感じるのよ。そして離れている時間は辛いから」
「長く感じるのですか」
「そうよ。そういうものなのよ」
こう話すのだった。
「それは貴方も同じではなくて?」
「はい」
アドニスはアフロディーテのその言葉にこくりと頷いた。そのうえでの言葉だった。
「確かに。昨日はとても長く感じました」
「そうね。本当に長く感じたわね」
「そういうことですね」
「そうよ。昨日はどれだけ待ち遠しかったか」
「そうです」
そうしてだ。また話すのだった。
「では今日は」
「これから暫くまた一緒にいられるわ」
こう話してである。アフロディーテはアドニスをそっと抱き寄せてである。そうしてそのうえでその耳元でそっと囁くのであった。
「それでは今から」
「はい、今から」
「二人きりで」
妖艶な微笑みを浮かべそのうえでの言葉だった。
そしてだ。二人はアドニスの部屋に入った。それから三日三晩共にいた。
[9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ